915views
2016年11月25日更新

子供のインフルエンザ感染、タミフルや解熱剤は使っていい?いつから登校・登園できる?症状・薬・治療法

赤ちゃんがインフルエンザに感染したとき、症状や異変に気付いてあげられるのは家族です。いつもよりぐずりが酷い、泣き方がいつもと違うと感じたときはためらわずに一度小児科を受診してください。年齢によって処方する薬や、気を付ける症状が異なります。
915views

2016年シーズンは例年より早いスピードでインフルエンザの流行期に突入しようとしています。(11月下旬現在)

インフルエンザなどの病気に対して、弱い立場にあるお子さんを家族でしっかり守ってあげましょう!

1. 子供のインフルエンザは大人より見分けにくい?インフルエンザと風邪の見分け方3点

インフルエンザの主な症状は、38℃以上の高熱、寒気、関節痛、倦怠感、吐き気などの全身症状と咳やくしゃみなどの鼻や喉の症状です。

しかし、子供のインフルエンザは大人と違い、感染しているにもかかわらず軽い症状で済んだり、元気だったりすることがあります。

そんなとき、子供は自分がインフルエンザに感染しているとは気づくことが出来ません。

皆さんも小学生の頃にインフルエンザの感染に気付かないで学校に行って、結局具合が悪くなり保健室から病院に連れていかれた経験はないでしょうか?

なまじ元気なものだから、学校が休めると喜んで親に叱られませんでしたか?

いつも身近で見ている家族が体調や様子の変化に気付いてあげることで、子供のインフルエンザの早期発見と迅速な治療が出来ます。

そして、同時にインフルエンザの感染拡大も防ぐことが出来ます。

子供におけるインフルエンザと風邪の見分け方3点

子供がインフルエンザに感染しているか疑わしいときは、これらの症状が出ていないか確認して下さい。

ただし、年齢が低くなればなる程、症状では風邪との違いが見分けにくくなります

周りのインフルエンザの流行状況も参考にして、少しでも感染の恐れがあれば、かかりつけの病院に診てもらいましょう。

インフルエンザと風邪の見分け方①全身症状(筋肉痛、関節痛、倦怠感など)の有無

インフルエンザは筋肉痛や関節痛など全身の症状が初めに出るのが特徴です。

風邪の場合、まず咳や鼻水など喉や鼻周りに症状が表れます。

もし、子供がぐったりしていたり、だるそうにしていたら、インフルエンザを疑いましょう。

1歳未満の小さいお子さんの場合、食欲の低下、ぐずつき、いつもとは違う泣き方などが見られることがあります。

インフルエンザと風邪の見分け方②発熱を繰り返す(二峰性発熱)

インフルエンザは一度発熱が治まっても、半日~数日の間に再び熱がぶり返すことがあります。

特にインフルエンザB型でみられる症状ですが、A型でも起こります。

免疫力の低い子供で特に起こりやすく、朝方熱が下がったと思ったら、夕方からまた上がってしまうことが多いようです。

熱のぶり返しを防ぐためには、事前の予防接種やタミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬の服用が有効だとされています。

高熱は脱水症状や熱性けいれんなどの違う症状の引き金になることがあります。

一度熱が下がっても、病院の受診を忘れないようにしましょう。

インフルエンザと風邪の見分け方③脈や呼吸が早い

以下のような脈拍数や呼吸数がある場合、インフルエンザに感染している恐れがあります。

  • 1歳以上のお子さんの場合、1分間に100回以上の脈拍もしくは30回以上の呼吸があるとき
  • 1歳未満のお子さんの場合、1分間に120回以上の脈拍もしくは40回以上の呼吸があるとき

新生児や乳児は、大人のように手首の内側で脈を測ることは難しいです。

直接心臓に優しく手を当てて鼓動を測りましょう。

2. 新生児~生後6ヶ月未満の子供のインフルエンザの注意点

adobestock_16116871

インフルエンザの症状

生まれてすぐの赤ちゃんは、お母さんの胎内で貰った免疫や母乳から貰った免疫が働いているため、病気にかかりにくいとされています。

ただ、新生児~生後6ヶ月の赤ちゃんもインフルエンザに感染する可能性はあります。

赤ちゃんがインフルエンザに感染した場合、重症化しやすい傾向にあるため、乳幼児は「ハイリスク群」に含まれています

次のような症状が見られた場合はすぐに病院を受診してください。

  • 38℃以上の急な発熱、3日以上発熱が収まらない
  • 手足の突っ張りやがくがくした震えなどけいれんの症状
  • 顔色が悪い(青白い、土気色)
  • 肩や全身を使って苦しそうに呼吸をしている
  • 母乳(水分)を摂れず、半日以上おしっこが出ていない
  • おう吐や下痢を繰り返している

そのほか、泣き方がいつもと違ったり、ぐずりが何時間も続くなど、いつもと違う様子と感じたときはすぐに病院を受診しましょう。

重篤な症状・合併症

  • インフルエンザ脳症

インフルエンザの合併症の中で最も重篤です。

発症後24時間以内に意識障害やけいれん症状などが起こり、重大な後遺症が残ったり最悪の場合死に至ることがあります。

原因やメカニズムは不明な部分もあるため、具体的な対策や熱性けいれんなどの他の症状との見分け方など詳しいことは分かっていません。

  • 肺炎

乳幼児の場合、症状の進むスピードが早いため迅速な治療が必要です。

また、インフルエンザウィルスによる肺炎だけでなく、インフルエンザに続いて起こる肺炎(二次感染)に注意が必要です。

インフルエンザに感染して弱った喉や気道に、別のウィルスが感染することで引き起こされます。

咳がひどく呼吸がきちんと行われていなかったり、チアノーゼ(酸素不足で皮膚や爪先が青紫色になる)の症状が表れているときはすぐに大きな病院へ行きましょう。

インフルエンザの治療

インフルエンザに感染した場合、原則として対症療法が中心となります。

タミフルなどの抗インフルエンザ薬は新生児や生後6カ月未満の乳幼児は服用することが出来ません。

処方されない理由は、効果や副作用が明らかになっていないため、お母さんの胎盤や母乳を通して赤ちゃんが免疫を受け取ることが見込まれるためです。

自宅で出来る主な対症療法は次の通りです。

  • 適度な水分補給
  • 部屋の湿度を50%~60%に保つ
  • 体温に合わせた服に着替えさせる
  • こまめな換気

これらの治療は、子供が大きくなって薬が使えるようになっても必ず行うようにしましょう。

また、重度の熱性けいれんや肺炎、インフルエンザ脳症が起こった場合は入院措置が取られます。

インフルエンザの予防

生後6ヶ月未満の赤ちゃんはインフルエンザ予防接種を受けることが出来ないため、予防方法は主に家族の対処が中心になります。

流行期の外出を控えたり、家族全員が予防接種を必ず受けることが大切です。

3. 生後6ヶ月~5歳未満の子供のインフルエンザの注意点

 

インフルエンザの症状

生後6ヶ月を過ぎるとお母さんから貰った免疫の効果が薄れてくるため、インフルエンザ以外にも様々な感染症にかかりやすくなります

インフルエンザの症状も以前より強く見られるようになります。

発熱は38℃以上出る場合がほとんどですが、ごくたまに37℃以下の場合もあります。

もし夜中に発熱した場合、翌朝まで様子を見ても大丈夫なケースが多いようです。ただし、けいれんの症状が出ていたり、意識や反応がない場合はインフルエンザ脳症の疑いがあるため、すぐに救急を呼びましょう。

他にも、泣き止まない、抱っこを嫌がる、ぐったりして元気がないなどの様子が見られるときは、インフルエンザの主症状である関節痛や倦怠感などの全身症状が表れている恐れがあります。

重篤な症状・合併症

インフルエンザ脳症や肺炎の他に、このような症状を引き起こす恐れがあります。

  • 熱性けいれん

小児の10人に1人は起こるとされる症状です。

白目をむく、身体が急に強張ったりガクガク震える、唇が青紫色になり呼吸が難しくなるといった症状がみられます。

急に症状が出て驚かれるかもしれませんが、発症から5分間は落ち着いて様子を見て下さい

観察中は以下の点に気を付けて下さい。

  • 衣服を緩めて、呼吸を楽にしてあげましょう。
  • 姿勢は横向きにして、吐いた物が詰まらないようにしましょう。
  • 口の中に飲み物や食べ物、その他割り箸などの異物は入れないようにしましょう。
  • 大声で呼びかける、激しく揺するなど刺激を与えないようにしましょう。
  • 体温や眼球の動き、けいれんの様子や経過時間をきちんと観察しましょう。

もし、けいれんが3分以上続く、5分~10分の間に何度も発作が起こる、麻痺や重度の昏睡が見られる場合はインフルエンザ脳症に進行する恐れがあるため、速やかに病院を受診してください。

  • 急性中耳炎

子供がぐずったり、耳をしきりに触ったり、耳を触られるのを嫌がる場合は中耳炎になっている恐れがあります。

鼻やのどに付着したインフルエンザウィルスが、耳管を通って耳の中にある中耳という部分で炎症を引き起こすことがあります。これをウィルス性中耳炎といいます。

また、インフルエンザで免疫が低下した後、別の細菌が中耳に侵入して中耳炎を発症する場合があります。これを細菌性中耳炎といいます。

対処法は、耳の裏を冷やして炎症を抑えてあげることです。

その後、速やかに耳鼻科を受診してください。

参照:急性中耳炎-あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院

  • ライ症候群

ごくまれに起こるとされている原因不明の病気です。

解熱剤で用いられるアスピリンやサリチルアミドなどのサリチル酸系の薬を服用した小児に発症しやすいとされていますが、具体的な因果関係などは今も解明中です。

主な症状は脳症や肝臓の機能障害です。

インフルエンザの治療

生後6ヶ月以上になると抗インフルエンザ薬のうち、タミフルのみ十分なインフォームドコンセントを行った上で服用することが出来ます

小さいお子さんには錠剤タイプのタミフルでなく、「タミフルドライシロップ3%」というシロップタイプのタミフルが処方される場合が多いようです。

01071538_52cba0ec3a00a

引用元:https://www.maiple-medical.com/products/detail.php?product_id=44020

また、タミフルを服用した場合は、最低2日間は必ずお子さんの様子や経過を見守って下さい。

解熱剤の使用について

熱冷ましのために安易に市販の解熱剤を使うことは極力控えましょう。

解熱剤には、ライ症候群などの合併症のリスク要因となっている成分(アスピリン、サリチルアミド、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸)などが含まれている場合があります。

これらの成分が含まれている解熱剤は決して使用しないでください。

市販品ではバファリンケロリン、その他病院で処方される総合感冒薬(PL(顆粒)、ピーエイ配合錠など)が当てはまります。

使用が問題ないとされている解熱剤では、アルピニーアンヒバカロナールなどのアセトアミノフェン系、ノブフェンなどのイブフロフェン系があります。

しかし、これらの解熱剤も、使うときは事前に医師に相談した方が良いでしょう。

また、大人用や上のお子さんに使った解熱剤を使用するのも止めましょう。

インフルエンザの予防

生後6ヶ月から、インフルエンザワクチンの予防接種を受けることが出来るようになります

かかりつけの先生と、他の様々な予防接種のスケジュールを相談しながら接種をしましょう。

こちらのサイトでは、子供の生年月日を入力するだけで予防接種のスケジュールの一例が表示されます。

参照:ワクチン接種スケジュール-ミナミ産婦人科

4. 5歳~10歳未満の子供のインフルエンザの注意点

%e7%84%a1%e9%a1%8c

インフルエンザの症状

筋肉痛や関節痛、頭痛といった症状がはっきりと出るようになります。

全身症状が出たのち、38℃以上の高熱、咳や鼻水、腹痛や下痢といった症状が表れるようになります。

また、熱性せん妄という症状に注意が必要です。

熱性せん妄の主な症状は以下の通りです。

  • 突然立ち上がって部屋から出ようとする。
  • 興奮状態となり、手を広げて部屋を駆け回り、意味のわからないことを言う。
  • 興奮して窓を開けてベランダに出ようとする。
  • 自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない。
  • 人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す。
  • 変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る。
  • 突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする。

これらの異常行動の中には、大きな怪我や事故に繋がりかねないものもあります。子供がインフルエンザを発症したら、少なくとも2日間は目を離さないようにしてあげて下さい

重篤な症状、合併症

このくらいの年齢になると、子供自身に免疫力がついてきたおかげか、以前よりも重篤な症状を引き起こす可能性は低下します。

しかし、喘息持ちやアレルギー持ちの子、慢性疾患を持っている子であったり、風邪をひきやすいなどの免疫力が低い子供は引き続き注意が必要です

インフルエンザの治療

病院によって多少異なりますが、抗インフルエンザ薬のタミフルリレンザイナビルの服用が可能です。

方針の一例としては、吸入薬であるリレンザが初めに処方されます。もし吸入が難しい場合は次にタミフルが処方されるようです。

参照:インフルエンザの治療薬(2015-2016)-小泉重田小児科

注意点として、タミフルなどが処方された場合は、子供に異常行動が起こるリスクがあります。

事故や重症化を防ぐために、服用後少なくとも2日間は子供を一人にしないようにしてあげて下さい

参照:インフルエンザ治療に携わる医療関係者の皆様へ (インフルエンザ治療開始後の注意事項についてのお願い)-厚生労働省

また、これらの抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に服用を始めないと効果が期待できません

もし48時間を過ぎていた場合や、医師が抗インフルエンザ薬の処方を認めない場合は対症療法が選ばれます。

抗インフルエンザ薬の特徴や効果について、こちらの記事を参照してください。

タミフル、リレンザ、イナビル。抗インフルエンザ薬の接種方法や効果、副作用、予防投与の基準について

インフルエンザの予防

この年齢になると、保育園や幼稚園、小学校など子供は集団生活の場で多くの時間を過ごすようになります。

手洗いうがいの徹底や、マスクの着用はすぐにでも出来る予防策です。

また、お住いの地域のインフルエンザの流行具合や、子供が通う園や学校でインフルエンザになった子が出たなど、情報収集や情報共有も大切です。

登園基準について

インフルエンザの症状が治まった後も体内にウィルスが残っている恐れがあるため、感染の拡大を防ぐために法律で出席停止期間が設けられています。

保育園児や幼稚園児の出席停止期間は「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで」です。

つまり、1と2の両方を満たさなければなりません。

  1. 発症後5日が経過していること
  2. 解熱後3日が経過していること

発症とは、38℃以上の高熱が表れた状態です。

また、日数の数え方は発熱が始まった日は含まずに、翌日からを発症第1日目と考えます。

例えば、発症の翌日に解熱した場合、②解熱後3日経過はクリアしても、①発症後5日経過はクリアしていないため、発症してから6日目に登園することが出来ます。

inf-grafb2

参照:インフルエンザの出席停止期間の数え方-村野小児科・アレルギー科

登校基準について

小学校、中学校、高校の出席停止期間は「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」です。

つまり、1と2の両方を満たさなければなりません。

  1. 発症後5日が経過していること
  2. 解熱後2日が経過していること

解熱した後2日経過をするまでの考え方は、こちらの図が参照できます。

024-zu01

参照:http://pro.saraya.com/kansen-yobo/column/nakano/024.html

その他、必要な書類(証明書)などは子供が通う学校やかかりつけの医師へご確認ください。

5. 10~20歳未満の子供のインフルエンザの注意点

adobestock_78358552

インフルエンザの症状

症状は大人とほとんど変わらず、筋肉痛や関節痛などの全身症状ののち、咳や鼻水、頭痛や吐き気などの症状が表れます。

重篤な症状、合併症

小児のときよりも、重症化や合併症を引き起こす可能性は低いですが、迅速な治療の必要性は変わりません。

インフルエンザの治療

10代ではタミフルの使用が原則として差し控えられます。

使用が制限される理由は、万一異常行動などが起こった場合に親が止めることが出来ない恐れがあるためです。

ですので、10代で処方される抗インフルエンザ薬はリレンザとイナビルの2種類になります。

医師の判断のもと、これらの薬が処方されますので、説明と使用法をしっかりと確認しましょう。

インフルエンザと受験

中学受験や高校受験、大学受験など10代に入るとどうしても休んではいけないタイミングが生まれてきます。

ただし、毎年流行する季節性インフルエンザによる再受験は原則として認められていません

ですので、日々の予防とインフルエンザ予防接種が大切になってきます。

受験生に最適な予防接種の時期は、受験を1月と仮定した場合、「11月中旬~下旬に1回」「12月上旬~中旬に1回」行うことで、予防接種の効果が最大限発揮されると言われています。

また、医師との相談の上で抗インフルエンザ薬の予防投与を行う場合は受験日の10日前から服用を始めると効果が表れます。

受験のストレスや、追い込みなどで生活リズムが不規則になる前に、健康管理も受験の一環であることを頭に入れておきましょう。

もし、受験直前でインフルエンザに感染した場合、すぐに現在所属している学校に連絡を入れて下さい。

慌てずに、教師や進路相談員から対処法などの指示を仰ぎましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
calooマガジンの最新情報をお届けします
コメント
まだこの記事へのコメントはありません。