2016年10月26日更新

腫れ、発熱、かゆみ。インフルエンザ予防接種後の副作用と病院へ行くべき基準

毎年秋から冬はインフルエンザ予防接種の季節です。予防接種で気になるのが副作用、約10人に1人が注射跡が赤くなったり腫れたり、熱が出るケースが出ています。副作用の症状や病院へ行く症状の基準、予防接種後の理想的な過ごし方についてまとめました。
3,353views

予防接種を受けたあとに注射跡が腫れたり赤くなったり、熱が出たことってありませんか?これらの症状はワクチンの副作用(副反応)と呼ばれるものです。

副作用の症状が出た場合、もう一度病院へ行く必要があるのかという判断は悩ましいところですよね。

とくに秋から冬にかけては、インフルエンザの予防接種を受ける方がだんだん増えてくる時期です。

そこで今回は、予防接種の副作用と症状ごとの病院へ行く基準、予防接種を受けた後の過ごし方について紹介します。

1.予防接種の副作用(副反応)は腫れや発熱からアナフィラキシーまで様々

約10人に1人の割合で表れる副作用。症状がひどいとき、3日以上続いたときは病院へ

注射したところに表れる症状

予防接種を受けたときに、表れる可能性の高い症状として、注射したところ(二の腕の肘寄りの辺り)の赤み(発赤)、腫れ(腫脹)、痛み(ずきずきする痛み)、痒みがあります。

これらの副作用は、予防接種を受けた方の10%~20%に見られます。

通常の副作用では3日以内に収まります。その場合は病院へ行く必要はありません。ですが、赤みや腫れが3日以上続く場合や、大きさが直径10cmを越える場合は、予防接種を受けた病院へ行く必要があります。

全身に表れる症状

全身症状として発熱頭痛悪寒倦怠感(だるさ)があります。これらの症状は、インフルエンザに感染したときの症状と似ていますが、予防接種ではウィルスが死滅した不活化ワクチンを利用しているためインフルエンザに感染したということではありません。

全身症状は、予防接種を受けた方の5%~10%に見られます。

通常の副作用は微熱程度で、症状も3日以内に収まるため、病院へ行く必要はないでしょう。ですが、38度以上の高熱が出た場合や、3日以上症状が長引く場合は速やかに予防接種を受けた病院へ行きましょう。

①赤くなる

予防接種のあと、注射跡が赤くなる症状がみられます。注射したところが円状にまんべんなくじんわりと赤みを帯び、熱やかゆみを伴うことがあります。

赤くなっている範囲が直径10cmより小さいときは、通常の副作用なので病院に行く必要はないでしょう。

3日経っても赤みが取れないときや、赤みが発疹やじんましんのようにブツブツしていたり、腕全体や全身が赤くなった場合はアレルギー症状の恐れがあるため速やかに予防接種を受けた病院を受診してください。(下記画像参照)

20101009_498575

(出典)http://yuchin1.jugem.jp/?eid=240

予防接種の副作用でじんましんが出た例(病院へ行く必要があります)

②腫れる

赤くなるのと同時に、注射したところが腫れあがることがあります。腫れは固く、しこりになる場合が多いです。痛みやかゆみ、熱を伴うので、ついつい掻いたり揉んだりしてしまいがちです。ですが、患部を刺激すると腫れが悪化することもありますので、控えた方が無難です。

腫れの大きさが直径10cm程度以下より小さいとき(肘や手首までかからない程度)でしたら、病院へ行く必要はありません。安静に過ごしましょう。

腫れが3日経っても収まらない場合や、大きさが直径10cm以上(肘にまで達する大きさ)になった場合はアレルギー症状の恐れがあるため、速やかに予防接種を受けた病院を受診してください。

<腫れの大きさの比較>

副作用で腕に腫れが見られたとき、腫れの大きさが直径10cm以下の場合は通常の副作用の範囲内なので、病院へ行く必要は特にありません。しかし、腫れの大きさが直径10cmを越える場合は、病院へ行くことをおすすめします。

528d8a285f052

(参照)予防接種の翌日に5センチ程度の腫れが出た! (写真あり)

腫れの大きさが直径10cm以下のため、特に病院へ行く必要はありません。

20110804214246688

(参照)http://blog-imgs-37-origin.fc2.com

腫れの大きさが直径10cm以上のため、病院へ行くことをおすすめします。

③発熱

全身症状として代表的な症状が発熱です。通常、微熱程度で2~3日で回復します。風邪のときの発熱と対処法は同じですので、安静にして身体を温める、水分をしっかり取ることが大切です。

※38度以上の高熱が出た場合や、3日以上熱が長引く場合は予防接種を受けた病院を受診してください。

AdobeStock_83770543

④頭痛、悪寒、倦怠感(だるさ)

他の全身症状として頭痛や悪寒、倦怠感(だるさ)があります。これらの症状が3日以上続く場合、予防接種による影響とは限りません。医療機関に何日前にインフルエンザの予防接種を受けたかを伝えて、病院を受診した方が良いでしょう。

adobestock_100591987

注射を打ったところや全身に見られる副作用は、通常2~3日で無くなりますので、病院を受診する必要や過度の心配はいりません。

しかし、症状の程度が激しい(肘の部分に達するくらいの大きな腫れ、38度以上の高熱)場合や、3日以上症状が長引く場合は、予防接種を受けた病院へ一度相談して下さい。

すぐに医師に相談!アレルギー過剰反応(アナフィラキシー)などの重篤な症状

①アナフィラキシー

まれに、予防接種を受けた後に10cm以上の大きな腫れや高熱の症状が表れることがあります。これらの症状は、ワクチンの副作用ではなく、アレルギー症状(アナフィラキシー)と呼ばれます。

代表的なアレルギー症状は次の通りです。

  • 38度以上の高熱
  • 全身に及ぶ湿疹じんましんけいれん
  • 息が苦しくなるといった呼吸器障害
  • 手足のしびれなどの神経障害
  • 腹痛胃痛おう吐などの肝機能障害

これらの症状は、ワクチンに対する身体の反応(アレルギー反応)が正常の範囲を超えてしまうことで起こります。症状が出るまでにかかる時間は、24時間以内であるといわれています。

これらのアレルギー症状が表れた場合、速やかに医療機関を受診しましょう。

参照:アナフィラキシー-重篤副作用疾患別対応マニュアル-厚生労働省

Details of a baby aged 20 months old, he has chickenpox.

②ギランバレー症候群

予防接種を受けてから2週間以内に、以下の症状が表れた場合、ギランバレー症候群の疑いがあります。

  • 両腕や両足のしびれ(異常感覚)
  • 力が入らなくなったり(筋力低下)
  • 歩行困難階段の上り下りが難しくなる
  • ものを飲み込み辛くなる

そして重篤になると呼吸筋の麻痺や脳神経の麻痺、顔面神経麻痺に至る可能性があります。

急速に症状が進行するのがギランバレー症候群の特徴です。軽いしびれが表れた段階で、速やかに医療機関を受診しましょう。

参照:ギランバレー症候群-重篤副作用疾患別対応マニュアル-厚生労働省

予防接種が原因ではありませんが、Calooに投稿されたギランバレー症候群の体験談を紹介します。

【体験談】手足のしびれ、だけど原因不明。ギランバレー症候群の疑い

海外から帰国して、はじめは、手の指の先に、時折、電気が走るようなピリピリ感がありました。気持ちがわるいな、と感じる程度で、気に留めていなかったのですが、そのうち頻度が多くなり、無視できないほどになりました。また脚のモモから膝にかけて、ピリッとやはり、電気が走るようになり、そのうちそれがだんだん足の先へ移っていきました。

痛みというよりも、突然の、ピリッとした走る刺激がする、という感じだったで、近所の病院へ行きました。
たまたま内科の先生の担当日だったので、その同じ病院で、今度は、神経科の先生がいらっしゃる日に、ということで、再度日を改めました。神経科の先生は、とても丁寧にみてくださったのですが、やはり原因がわからず、地域の大きな病院へ紹介状を書いていただき、そちらへ移りました。
予約をしていったところ、ギランバレー症候群の疑いがある、ということで検査をするかどうか、という話になりました。

(参照)手足の先がピリピリとするが原因は判明せず。ギランバレー症候群の疑い

2.予防接種の後の過ごし方は?

刺激、運動、飲酒、手術。予防接種後のNG行動4選

予防接種を受けた後の過ごし方に気を付けないと、副作用の悪化を引き起こしたり、予防接種の効果が十分に発揮されない場合があります。NG行動や控えた方が良い行動は次の4つです。

①患部を刺激する

注射した部位を強く揉んだり掻いたりすると腫れなどの副反応が悪化する場合があります。もし我慢できない場合は、流水や冷却シートで部位を冷やしましょう。

②激しい運動

予防接種後、24時間以内は運動を避けて下さい。副作用が表れた場合は、症状が収まるまで避けた方が望ましいです。

attractive girl with strong body dynamically running at sped

③飲酒

予防接種後、24時間以内は飲酒を避けて下さい。副作用が表れた場合は、症状が収まるまで避けた方が望ましいです。

adobestock_92997296

④抜歯、手術

予防接種後、約1ヵ月間は紛れ込み事故防止のため抜歯や緊急性の低い手術は避けて下さい。ただし、緊急性の高い手術や、周囲の流行状況によっては医師との相談のうえ受診することが可能です。

また、予防接種の前に手術を受ける場合、空けるべき期間は明確に決められていませんが、約2週間といわれています。予防接種スケジュールや手術のタイミングは、かかりつけ医と十分話し合って決めましょう。

Caries protection. Tooth decay cure. Female patient at dentist

予防接種のあとの入浴や接種した部分を揉む行為って大丈夫?

予防接種の後、避けた方が良いとされていた行為が「入浴」です。

現在では予防接種後の入浴も接種後1時間経てば問題ないとされています。ですが、接種した部位を強くこする行為やのぼせるまで湯船に浸かる行為はNGです。また副作用で発熱が見られる場合は入浴を避けた方がいいでしょう。

また、接種した後に接種した部位を揉む行為について、現在では「予防接種の注射の後、部位を揉む必要はない」という見解が一般的です。

注射の後に揉む理由は、筋肉に直接注射する筋肉注射だった頃の名残であるといわれています。しかし、インフルエンザワクチンの予防接種は、注射器を寝かせて筋肉より手前に注射する皮下注射のため、揉む必要はありません。

また、注射部位を揉むことと、副作用で生じた腫れやしこりの大きさや期間の因果関係は証明されていないため、揉む必要は無く、揉んだとしても軽く揉む程度にすると良いでしょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
calooマガジンの最新情報をお届けします
コメント
  1. 山口

    今年のインフルエンザワクチンを受けました 男46歳体重80キロ注射は採血など割と平気な方です。上腕筋肉注射、直後から倦怠感、発熱及び上腕から手首にかけて痺れる痛さに耐える事6日 発熱は38度程度が続きその後もインフルエンザワクチンの影響とみられる後遺症か37度6分程の熱が約ひとつき続いています。詳しく調べても快方には程遠い状態で今年のワクチンはきついですね。

    2016年12月4日 2:16 PM コメントに返信
    • makige.shingo

      山口様

      コメントありがとうございました。

      発熱やしびれ、約ひと月の間続く微熱や倦怠感にお悩みのとのこと、どれだけ辛いことか、お気持察します。

      月並みなアドバイスではございますが、記事中に挙げたNG行動を避けて頂いたり、栄養や睡眠をきちんととることでお身体の調子も良くなると思います。

      これから益々寒くなり、年の瀬も近づき忙しさも増す日々ではありますが、どうかご自愛くださいませ。

      一日でも早い山口様のご回復を、心よりお祈り申し上げます。

      2016年12月5日 7:04 PM コメントに返信

コメントを残す

CAPTCHA