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2016年11月22日更新

【体験談】妊婦さん、授乳中のお母さんのインフルエンザ。薬は飲める?赤ちゃんへの影響は?

妊婦さんや授乳中のお母さんがタミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬を服用しても問題ありません。また、インフルエンザウィルスは胎盤や母乳を介して感染しません。早く治療することで、お母さんだけでなく赤ちゃんへの悪影響を減らすことが出来ます。
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1.2016年インフルエンザは例年より早い流行の兆し。薬による治療を避けないで!

妊婦さんや授乳中のお母さんがインフルエンザに感染すると、本人の症状が重くなったり、長引いたりする傾向があります。

しかし、本当に心配なのは赤ちゃんへのインフルエンザ感染や身体への影響です。

薬による治療は不安もあってどうしても避けがちですが、インフルエンザに感染したとき最も大切なことは、すぐに治療して回復することです。

現在(2016年11月)、例年よりも速いペースでインフルエンザの感染が広がり、既に沖縄県や東京都の流行が始まっています。

妊娠中や授乳中のインフルエンザ薬の効果や安全性、インフルエンザの感染防止の方法をお伝えします。

2.妊娠中にインフルエンザを発症。気になるお腹の赤ちゃんへの影響

妊娠中は普段の状態と比べて、体力や免疫力が低下しているため、インフルエンザなどの病気や感染症にかかりやすいといわれています。

また、妊婦さんは肺炎などの合併症を引き起こしやすく、喘息など基礎疾患を持っている方と同じ「ハイリスク群」に含まれています。

(補足)ハイリスク群とは、インフルエンザウイルスの感染後に重症化したり、合併症を引き起こす可能性の高い人を指します。

参照:ハイリスク群とは~特に気をつけなければならない人~-第一三共株式会社

妊婦さんのインフルエンザ感染。お腹の赤ちゃんに直接の影響はありませんが、症状がリスクを高めます

インフルエンザウィルスは、直接お腹の赤ちゃんに感染しないとされています。ウィルスによる赤ちゃんの先天異常の発生や身体機能の障害は報告されていません。

しかし、妊婦さんの体調の悪化は赤ちゃんに影響を及ぼす恐れがあります。

高熱は羊水の温度の上昇、激しい咳はお腹の張りなどをもたらすため、早産や流産の可能性が高まる恐れがあります。

もし妊婦さんがインフルエンザに感染した場合、速やかな治療が必要になります。

妊娠中の抗インフルエンザ薬の利用。治療や予防投与でも本当に大丈夫?

妊婦さんが抗インフルエンザ薬を服用することは、重症化を防ぐために有効であるとされています。

また、薬の重篤な副作用は報告されておらず、服用も医師の説明と判断があれば問題ないとされています。

発症から48時間以内の場合、インフルエンザの治療として飲み薬のタミフルや、吸入薬のイナビルやリレンザが処方されます。

インフルエンザ患者との接触から36時間以内の場合、予防投与としても処方されます。予防投与とは、抗インフルエンザ薬を予防目的で服用することです。

それぞれの薬品の効果や接種方法については、こちらの記事を参考にしてください。

タミフル、リレンザ、イナビル。抗インフルエンザ薬の接種方法や効果、副作用、予防投与の基準について

妊婦さんが薬を服用するときに気になるのは、「お腹の赤ちゃんへの影響」です。

しかし、日本産科婦人科学会は「妊婦であっても診断が確定した場合には、抗インフルエンザ薬で治療するのが望ましい」という見解を示しています。

抗インフルエンザ薬は、流産や早産、胎児の先天異常を引き起こすリスクは低い一方で、インフルエンザの重症化を防ぐことによるメリットが非常に大きい、というのが理由です。

ですから、妊娠中のお母さんが、医師の判断によりタミフルなどの抗インフルエンザ薬を処方された場合には、遠慮することなく服用するようにしましょう。

参照:妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対しての 新型インフルエンザ(H1N1) 感染に対する対応Q&A (一般の方対象)-日本産科婦人科学会

次にタミフル、リレンザ、イナビルそれぞれの妊娠中の服用についての効果と、体験談を紹介します。

<タミフル>

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引用元:オセルタミビル-wikipedia

タミフルは飲み薬のため、3つの抗インフルエンザ薬の中で最も血中に成分が移りやすいですが、その成分が母体や胎児に直接影響を与えることはないとされています。

流産や早産、先天異常などの発生リスクは、特別高くなることはありません。

医師の判断のもと使用が認められます。

【体験談】妊娠6か月の冬にインフルエンザを発症、タミフル処方後無事回復し出産

今、私には4人の子供がいます。
これは、1番下の子供を妊娠している時のことです。
妊娠6カ月の冬。
3番目の子供が、どこからかインフルエンザをもらってきました。
身重ではありましたが、付きっ切りで看病をしました。
というのも、私は今まで一度もインフルエンザにかかった事がなく、インフルエンザにかかった家族の看病をノーマスクでしていても移ることなく過ごして来たので、少しバカにしていたのかもしれません。

(中略)

寒気、ダルさ、頭痛、関節の痛み、頭痛。
ありとあらゆる不調が一気にやって来て、激し目の病院嫌いの私でも、藁にもすがる思いで受診。
妊婦健診でも通っていた総合病院なので、産婦人科との連携もすんなりで、対応には満足でしたが、とにかく症状が辛く、目眩まで起こし、立っていられなくなり、しばらく休ませていただきました。
その後、妊婦でもタミフルOKとのことで、タミフルを処方され、無事回復。
内心、タミフルなんか飲んで大丈夫か?と思いましたが、子供は元気に生まれました。

引用元:妊婦がインフルエンザにかかると予想より辛かった。タミフルで無事回復しました。

<リレンザ>

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引用元:https://caloo.jp/reports/view/1129

リレンザは吸入薬なので、体内へ移る量は少ないため、胎児に重大な影響を及ぼすことはないとされています。

自己判断で量を調節せず、1回の決められた量をきちんと服用することが大切です。

医師の判断のもと、使用が認められます。

【体験談】妊娠中にインフルエンザA型に感染。リレンザ服用で無事出産し、子どもも元気に成長

妊娠3ヶ月のとき、インフルエンザA型にかかりました。

当時、周囲でインフルエンザが流行しつつあり、妊娠初期であることからマスクや手洗いなど気を配ってはいました。
しかし、これまでインフルエンザにかかったことがなく、また毎年インフルエンザの予防接種を受けていたので、まさか自分がかかるとは思ってもいませんでした。

そんなある日のお昼、突然これまで経験したことがない程の悪寒に襲われました。
その夜に38℃後半の発熱。
インフルエンザを疑いましたが、夜間だったことと、受診が早すぎてもインフルエンザの判定ができないことから、水分補給に留意しつつ翌朝を待ちました。

かかりつけの産婦人科からは「インフルエンザ疑いの場合は内科へ」と、あらかじめ指示をされていたので、
近所の内科へ妊娠中である旨を告げて受診しました。

引用元:妊娠中にインフルエンザに。吸入薬リレンザが処方されました。

<イナビル>

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引用元:http://www.yakuji.co.jp/entry20952.html

リレンザと同じ吸入薬ですが、こちらは1日1回の吸入で治療が終わります。

日本産科婦人科学会の調査によると、イナビルを服用しても流産や早産、胎児形態異常などのリスクは増加しなかったとのことです。

この発表を受け、妊娠中でのイナビル服用も可能になりましたが、他の抗インフルエンザ薬と同じように医師の判断が必要です。

参照:抗インフルエンザ薬「イナビルR (ラニナミビル)」の妊婦への投与について-日本産科婦人科学会

【体験談】妊娠3ヶ月にインフルエンザに感染。病院でイナビルを服用後無事出産

妊娠中にインフルエンザにかかっても薬が使えないと聞いていたので産婦人科で、予防接種は打っていました。

妊娠3ヶ月の頃に冬を迎えたため、手洗い、うがいは気を付けてやっていました。

しかし、上の子もいるので全く外出しないわけにもいかず、行事で幼稚園に行った時にもらってきたようでした。

やはり免疫力が下がるのでしょう。
10年ぶりくらいのインフルエンザで妊娠4ヶ月の頃でした。
最初は喉の痛みが出て、38度くらいの高熱が出ました。
節々の痛みはありませんでしたが、インフルエンザが周囲では流行していたので、産婦人科に連絡して受診したほうがいいか聞いたところ、薬も使えるし高熱が続くことのほうが赤ちゃんにとっては良くないことなので婦人科ではなく、内科受診して下さいとのことで、内科受診しました。

内科でインフルエンザの検査をして、結果陽性でした。
タミフルを処方されるのかと思っていましたが処方されたのはイナビルという薬で、内服薬ではなく吸入薬でした。

引用元:妊娠中にインフルエンザにかかってしまいました。産婦人科で吸入薬処方。

妊婦さんがインフルエンザ感染したとき気を付けること

  1. 発症後すぐに病院(内科や耳鼻咽喉科)を受診する
  2. 処方された薬を必ず最後まで服用する
  3. 栄養や休息をきちんととる

1.発症後すぐに病院(内科や耳鼻咽喉科)を受診する

タミフル、リレンザ、イナビルは体内のインフルエンザウィルスの増殖を防ぐ効果があります。

発症後48時間以内に服用しないと、治療に十分な効果が見込まれないため、医療機関へ早く行くことが必要です。

このとき注意しなければならないのは、診察と治療はかかりつけの産婦人科でなく一般の病院(内科や耳鼻咽喉科)で行うことです。

他の妊婦さんや赤ちゃんへの感染を防ぐために必ず守ってください。

もし、産婦人科しか選択肢がないときは事前に連絡を入れて病院から指示を受けましょう。

また、いずれの病院を受診する場合も、咳エチケットとしてマスクを着用しましょう。

2.処方された薬を必ず最後まで服用する

症状が治まったり、体調が戻ったりしても、自己判断で処方された薬の服用を止めてしまうと、ウィルスに抗体が出来てかえって完治が遅くなってしまう恐れがあります。

治療を長引かせないためにも、医師の指示に従いきちんと服用しましょう。

3.栄養や休息をきちんととる

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疲労が溜まると、体力だけでなく免疫力も低下します。

また、妊娠中は胎児のために体内の栄養素が偏ったり不足しがちです。

食事のときはなるべく消化が良く、栄養価が高い食品を摂りましょう。これから寒くなる冬の季節には、調理も簡単で栄養豊富な雑炊おじやがおススメです。

空いた時間は横になって身体を休めるなど、なるべく安静にして早めの回復を心掛けましょう。

3.授乳中に発症した場合は?赤ちゃん(新生児)への感染には一層気を付けて!

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重症化のリスクは指摘されていませんが、妊娠中だけでなく授乳期も、お母さんはインフルエンザの感染に気を付けなければいけません。

睡眠不足やストレス、栄養不足による体力低下や免疫力低下で、いつもより体調を崩しやすいからです。

また、授乳のたびに赤ちゃんのそばに近づく必要があるため、感染には注意が必要です。

インフルエンザは母乳でなく咳やくしゃみで感染

インフルエンザウィルスが母乳を介して赤ちゃんへ感染することはありません。

ウィルスは血液中で増殖しません。ですので、血液から作られる母乳からインフルエンザが感染することはありません。

インフルエンザウィルスの主な感染経路は飛まつ感染や接触感染です。

飛まつ感染とは、ウィルスに感染した人の咳やくしゃみ、会話で空気中に飛散したウィルスを吸い込むことで感染する感染経路の一つです。

お母さんが抗インフルエンザ薬を飲んでも、母乳に影響しない

吸入薬であるイナビルとリレンザは、血中にはほとんど吸収されないので、母乳にも影響はありません。

タミフルに関しても、血中濃度は低く赤ちゃんへの授乳に影響はありません。

日本産婦人科医会では、副作用に関する明らかな影響が存在していないことから、医師による診断と説明のもと抗インフルエンザ薬の処方を推奨しています。

参照:妊婦・授乳婦の新型インフルエンザに対する タミフルとリレンザの使用について-日本産婦人科医会

授乳を行うのは、お母さんの感染防止のめどが立ってから

赤ちゃんへの感染を防ぐため、お母さんが授乳できるタイミングは症状が改善されて感染の危険が低くなった後になります。

日本産科婦人科学会が推奨する授乳を始めるタイミングは、以下の条件を満たした後です。

  • 抗インフルエンザ薬を2日以上服用している
  • 熱が下がり、平熱に戻っている
  • 咳や鼻水がほとんど治まっている

参照:妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対しての 新型インフルエンザ(H1N1) 感染に対する対応Q&A (一般の方対象)-日本産科婦人科学会

しかし、どうしても母乳を続けたい時は、家族に協力してもらい、搾乳した哺乳瓶を使って赤ちゃんへあげて下さい。

母乳の分泌維持や乳腺炎などの病気予防のために、搾乳はつづけた方が良いでしょう。

そして、やむを得ず直接授乳する場合は以下の点に気を付けて下さい。

  • 温めのシャワーを浴びて、清潔な服に着替える
  • 横になるなど、体に負担のかからない姿勢を取る
  • マスクを着用する

母乳効果で赤ちゃんへの感染を防ぎましょう

母乳には感染防御因子という赤ちゃんを守る細胞や免疫物質が豊富に含まれています。

この母乳のおかげで赤ちゃんは病気になりにくく、もし感染しても軽症で済むケースが多いとされています。

免疫系が未熟な赤ちゃんにとって母乳は大切な予防手段の一つですので、授乳は無理のない範囲で続けましょう。

参照:母乳による感染防御-はしもと小児科

おむつ交換や抱っこのときも気を付けて下さい

赤ちゃんのお世話にも、インフルエンザの感染リスクは潜んでいます。

まずはインフルエンザを治すことが先決です。家族や周りの手を借りながら無理のない範囲でお世話しましょう。

4.インフルエンザ予防接種がまだの妊婦さんや授乳中の方は早めに接種を!

一般的に、インフルエンザの感染や重症化を防ぐためには、抗インフルエンザ薬の予防投与だけでなく予防接種も有効であるとされています。

流行が始まると病院も混みあってくるため、病院で感染してしまうケースも増えてきます。

マスクの着用はもちろん、2016年は流行が例年より早まると予測されているため11月~12月の始めまでには予防接種を済ませましょう。

インフルエンザ予防接種についての安全性や注意点の記事はこちらです。

インフルエンザ予防接種、妊婦さんは大丈夫?受けるべき時期、母体や胎児への影響は?

2016年チメロサール(有機水銀)を含まないインフルエンザワクチンの接種困難の理由は熊本地震!それでも妊婦さんは接種を!

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