2016年11月9日更新

妊婦・授乳中ママのマイコプラズマ肺炎。薬は飲める?赤ちゃんへの影響は?

2016年、大流行のマイコプラズマ肺炎。平成11年の統計開始以来、過去最大の患者数に。妊婦さんや授乳中のママが発症した場合の治療法はどうする?薬は飲んで良いの?など気になる情報をまとめました。
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2016年秋、マイコプラズマ肺炎の統計開始後、最大の流行が起きている!

現在(2016年11月)、マイコプラズマ肺炎の流行がさらに拡大しています。

今年の夏ごろからじわじわと増え始め、今月11月1日の時点で全国約500か所の医療機関から報告されたマイコプラズマ肺炎の患者数は758件となっています。

これは1999年(平成11年)に統計を取り始めてから過去最高の患者数で、少なくとも12月までは本格的な流行が続くと予想されています。

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(参考)NHK news watch9

学校などで集団感染することが多いため、患者の8割14歳以下の子供ですが、2次的に家庭内感染で子供から大人への感染も増えてきています。

これから同じく流行期に入るインフルエンザに比べるとその感染力は弱いと言われていますが、マイコプラズマ肺炎は予防のためのワクチンもなく、発症した場合、大人は子供よりも発熱や咳などの症状が重症化することが多いため注意が必要です。

特に妊娠・授乳している時は身体の免疫力が落ちており、感染症にかかりやすくなっているので気を付けなくてはなりません。

マイコプラズマ肺炎の詳しい症状については以下の記事で詳しく説明しています。
2016年秋、大流行の恐れ!乾いた咳が止まらないマイコプラズマ肺炎に要注意。

妊娠中に発症した場合は?気になるお腹の赤ちゃんへの影響

マイコプラズマ肺炎の初期症状は発熱や咳、頭痛など風邪と似ているため、見分けがつきづらいですが、2週間以上続く空咳がある時や、熱が4日経っても下がらないような時マイコプラズマに感染している可能性があります。

病原菌であるマイコプラズマ自体は妊娠中に感染しても胎児への影響はないということが分かっています。

ですが、38℃以上の高熱が何日も続くと、母体の体力の消耗し、お腹の赤ちゃんも苦しくなります。

また、マイコプラズマ肺炎の特徴的な症状である「空咳」が1ヶ月以上続くこともあり、夜間の咳で睡眠不足に悩まされることもあります。

妊娠中でも治療が必要な場合とは?

マイコプラズマ肺炎は特別な治療をしなくても基本的に1ヶ月程度で自然治癒します。

そのため、多くの医師は、薬の服用を控えたい妊婦さんに対し、極力お薬の処方をせず様子を見るケースが多いようです。

咳自体は生理現象であり、数日程度であれば心配することはありませんが、激しい咳が長く続くような場合はお母さんも辛い上に、お腹の赤ちゃんに届く酸素量が減り、発育不全低体重といった深刻な影響が出る危険性があります。

また、咳をする際には腹筋に力が入るので、子宮を締め付け頻繁にお腹が張るといった症状が起こるようになり、早産につながる場合もあります。

このように母体や胎児への懸念がある際には治療を優先し、薬の服用を必要とする場合もあります。

マイコプラズマ肺炎の治療薬、マクロライド系抗生物質は妊娠中でも使用可能。

マイコプラズマ肺炎の治療に使われる主な抗生物質は「マクロライド系抗生物質」です。

マクロライド系抗生物質とはエリスロマイシン(商品名エリスロシン)、クラリスロマイシン(商品名クラリス)、アジスロマイシン(商品名ジスロマック)といったお薬で、細菌のたんぱく質合成を阻害することで抗菌作用を高める効果を持っています。

基本的に妊娠中には抗生物質の服用は勧められていませんが、母体の状態によって治療が優先される場合にはマクロライド系の薬剤が処方されることがあります。

数ある抗生物質の中でマクロライド系抗生物質は副作用が少なく、安全性が高いとされ、妊娠中に飲んでも重大な影響が出ることはほとんどありません。

最近ではマクロライド系抗生物質に耐性を持つマイコプラズマ肺炎も出てきており、通常、替わりに処方されるテトラサイクリン系抗生物質ミノサイクリン(商品名:ミノマイシン)妊娠中期以降に使用すると赤ちゃんの歯が黄色くなる恐れがあるため妊娠中は処方されません。

ですが、もし妊娠に気付かずに飲んでしまったとしても、初期であれば奇形などの原因になる事はなく、歯の黄ばみも起こらないと考えられています。

どんなものでも「100%安全」と言い切れるお薬はないので、やはり妊娠中には安易に薬剤を使用することは避け、妊娠週数や妊婦さんの病状などを考慮の上、医師が治療上の有効性が高いと判断される場合のみ投与します。

(参考)妊娠とくすり 主な薬の危険度 抗生物質、抗菌剤、抗結核薬
※こちらは妊娠中における薬の使用について詳しく説明しているページです。

【体験談】妊娠中に発症したマイコプラズマ。なるべく薬は避けたかったが抗生物質で改善。

風邪が長引いて、喘息かなと思いながら、ホクナリンテープなどでしのいでいましたが、一ヶ月以上、咳が止まらない。痰が絡む咳もあれば、乾いた咳のこともあり、内科で風邪薬をもらったり、漢方薬をもらったりして、様子を見ていました。

当初は、妊婦だったので、なるべくお薬は減らし、喘息の吸入も安全なものに変えて貰っていたので、風邪や喘息を多少は我慢しようと思っていました。
しかし、寝る前の咳の酷さ、もしかして、お腹の赤ちゃんに酸素が行かなくなるんじゃないか?不安になりました。
また、なるべくレントゲンも避けたいというのも先生に話していました。

そして、かなり長引いて、検査をしてもらいマイコプラズマと判明しました。
それから、なるべく安全なお薬を使い、治療を進めて行きました。
抗生物質をためらいながらも、少し強いもので、安全だろうというものを5日服用後、ようやく改善。

妊婦なら、お薬に抵抗のあるかた、レントゲンに抵抗のあるかたもいるかもしれませんが、長引いて3ヶ月近く咳や微熱が続いていたので、もっと早く産婦人科で相談して、内科の先生と連携してもらえばよかったなぁと、反省しています。
また、風邪やと思い込んでいましたので、風邪が長引くと、違う病気の可能性も考えたほうが良いのだと知りました。

(出典)妊娠中に一ヶ月以上続く咳。マイコプラズマ肺炎と判明するまで。

上記の体験談の方も当初は風邪が長引いていると思われたようですが、3ヶ月近く続く咳に悩まされ、お腹の赤ちゃんに酸素がいかなくなるのではと心配されたようです。

微熱も続いていたため、医師の判断によって処方された抗生物質を服用することで、辛い症状を抑えることが出来ました。

妊娠中に何ヶ月も辛い症状が続くことは、体力を奪う他、ストレスも溜まり、結果的には妊娠の経過にも良くありません。

一概に「薬はダメ」と思わず、まずは主治医の先生に相談し、指示に従うようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の薬物療法については以下の記事で詳しく説明しています。
マイコプラズマ肺炎治療薬「抗生物質ジスロマック・クラリス」の効果・副作用
耐性マイコプラズマ肺炎治療「抗生物質ミノマイシン/クラビット/オゼックス」効果・副作用

授乳中の薬の使用。抗生物質は母乳に移行する!

抗生物質は母乳に移行することが分かっているため、原則として授乳中の方には処方はされません。

特にテトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシン)は乳児の歯が着色したり、骨の発育不全などの影響があると言われています。

しかし、経過観察を続けていても改善が見込めず、病状が悪化した時などには医師の判断で抗生物質が処方されることもあります。

月齢の低い赤ちゃんのお母さんがやむをえず使用する際は、母乳を介しての乳児への影響を考え、授乳は中止し、人工ミルクへの切り替えが必要です。

治療後も母乳を続ける必要がある場合は、薬を飲む前に搾乳した母乳を冷凍保存するなどして母乳育児を続けられるように対応する必要があります。

(参考)大分県「母乳と薬剤」研究会 編 母乳とくすりハンドブック
※ハンドブックでは授乳中に服用することが多いと思われる薬剤について様々なデータから分析されています。

【体験談】出産、子育てで免疫力が低下?マイコプラズマ肺炎が重症化し、40℃の熱が。

初めての出産を終え、慣れない育児 真っ只中でした。子供が大きくなるにつれ、母乳を飲む量も増えたせいか、 体がキツいと感じることはなかったのですが、頻繁に風邪をひくようになっていきました。

ある日 頭痛と高熱により、婦人科の医師より授乳期間中でも大丈夫な風邪薬を処方され 風邪だろうとのことで様子をみていました。
いつもの風邪なら抗生物質や漢方を服用した2日目には随分良くなってきているはずですが、この時は頭痛の痛みがどんどん増し 40度の高熱も なかなか下がりません。

なにより、この頭痛の痛みが半端なくて、夜間救急の先生にも診てもらいました。痛み止めも6時間 もたない内に効き目がなくなり 1日2回まで!どころか3,4回も飲んでいました。

次の日、頭痛が酷い状態のままなので脳神経外科にも受診しました。結果異常なく、また追加の痛み止めの薬をもらいました。

そのまた次の日、症状かわらず、かかりつけ内科に行ってみたら また風邪薬をもらいました。
それでも治らず 40度の高熱6日目ヘロヘロ状態でかかりつけ内科へ受診。そのまま 大きい病院へ……

そして即入院になりました。
わが子への授乳も禁止。
可愛いわが子と離れた入院期間は とても辛かったです。

マイコプラズマ肺炎は、風邪の1種らしく、体の弱い人がかかると重症化するそうです。
私は、相当体力が弱っている時にマイコプラズマ肺炎に感染したのかもしれません……

咳の症状も 酷かったですが、この病気による頭痛と高熱は本当にキツかったです(;_;)
頭痛は頭が割れそうな痛みでした。
もう2度とこんな思いはしたくないです。

(引用)授乳で免疫が落ち、マイコプラズマ肺炎で入院。頭痛と高熱がキツかった

赤ちゃんがだんだん大きくなって母乳量が増えると、その分お母さんは体力を消耗して免疫力も下がるため、感染症などにかかりやすくなることがあります。

上記の体験談の方も頭が割れそうな頭痛と40℃の熱が続くなど重症化し、入院を余儀なくされました。

熱、咳、必要な時には対症療法を行うことも。

授乳中は基本的に自然治癒を目指しますが、お母さんの状態を考慮し、以下のような薬で辛い症状を和らげる対症療法を行うことがあります。(※乳児の月齢によっては使用しない場合もあります。)

◆咳止め薬……デキストロメトルファン(商品名:メジコン)

咳症状がひどい時に咳症状を緩和するため使用される。

(参考)おくすり110番

◆解熱薬……アセトアミノフェン(商品名:カロナール、ロキソニン)

38℃以上の高熱が続き、体力の消耗が激しい時に使用される。

(参考)おくすり110番

◆去痰薬(きょたんやく)……カルボシステイン(商品名:ムコダイン)

空咳が悪化し、痰の絡んだ咳が出始めた時に使用される。

(参考)おくすり110番

これらのお薬も母乳への移行は認められますが、その影響は少ないとされているため、授乳中でも使用できます。

その他、高熱が続き、脱水症状が起きている場合は水分を補う点滴を行う場合もあります。

薬の血中濃度母乳の中の濃度が高まるのは薬を飲んでから1~2時間後になります。

その時間の授乳は避け、なるべく授乳間隔をあける授乳直後に服用するなど、タイミングを見計らってお薬を飲むようにしましょう。

また、辛い症状がおさまってきたらなるべく早く薬の服用を止めるなど、お薬の服用は必要最小限に抑えることも大切です。

いずれにしても、家にある薬を自己判断で飲んだりせず、かかりつけのお医者さんに相談して処方してもらうようにしましょう。

12月まで流行はまだまだ続く予想。まずは予防対策を徹底!

患者数が日々増しているマイコプラズマ肺炎ですが、今後も患者は増え続け、流行は12月まで続くと予想されています。

妊娠、授乳中に、長い間、咳や発熱、頭痛などの症状に苦しむのは精神的にもとても辛いものです。

まずは感染をしないように徹底して体調管理をしましょう。

マイコプラズマ自体はそれほど感染力の強い細菌ではありません。

冬に流行るインフルエンザなどの他の風邪と同じように石鹸での手洗いうがい、アルコール消毒などでも予防は十分できます。

そして外出時のマスク人ごみを避けるなどの配慮も必要です。

日頃から睡眠(休息)をしっかりとり、栄養バランスの良い食事を心がけ、免疫力を落とさないように気を付けましょう。

マイコプラズマ肺炎の予防法については以下の記事で詳しく説明しています。
風邪とマイコプラズマ肺炎の症状の違いとは?その見分け方は熱と咳にあり!

妊婦さんにおすすめ!天然の抗菌剤「マヌカハニー」

感染予防には殺菌効果があり、咳やのどに良いハチミツを日頃から取り入れるのもおすすめです。

中でもニュージーランドで採れる「マヌカハニー」は抗菌力が高く、「天然の抗菌剤」と言われ、耐性菌にも効果があります。

「マヌカ」と言われる花からとれるはちみつで、その殺菌力は通常のハチミツより強く、喉の炎症や咳を鎮める他、ビタミンやミネラル、酵素も豊富で体の自然治癒力を高める効果もあります。

マヌカハニーは抗菌作用だけでなく、抗ウイルス作用や抗炎症作用もあるので、扁桃腺炎風邪の予防や治療にも有効です。風邪で喉が痛い時に、さじ1杯のマヌカハニーを口に含むように1日数回摂取すると症状を軽減し、治りを早めます。

マヌカハニーの利点は抗生物質のように耐性菌が出現しないことです。さらに、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA )のように多くの抗生物質の対して耐性を獲得した多剤耐性菌の治療に対してマヌカハニーが有効であることも報告されています。したがって、抗がん剤治療中や、手術後、お年寄りや病弱な方など、免疫力が低下している場合は、日頃から摂取しておけば、日和見感染症を含め、様々な感染症の予防に効果が期待できます。マヌカハニーが免疫細胞を活性化して免疫力を高める効果を持つことも報告されています。

(出典)銀座東京クリニック
※ガンなどの漢方治療や補完・代替医療を実践されているクリニックのページです。マヌカハニーの効能について詳しく知ることが出来ます。

高価なものですが副作用もなく、薬に頼れない妊娠中でも安心して使用できるマヌカハニーを毎日の生活の中に取り入れてみるのも良いでしょう。

ここ数日で気温もぐっと下がってきました。

これから年末にかけ、さらに拡大すると予想されているマイコプラズマ肺炎の流行に備えて体調を整え、日頃からしっかりと対策をしておきたいですね!

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