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2016年11月1日更新

風邪とマイコプラズマ肺炎の症状の違いとは?その見分け方は熱と咳にあり!

マイコプラズマ肺炎と普通の風邪を見分けるポイントは熱と咳の現れ方にあります。子供からの二次感染で大人が発症すると症状は重くなる傾向が。高齢者は命に関わることもあるので注意が必要です。罹らないための対策法もご紹介します。
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マイコプラズマ肺炎の感染は子供から始まる。

風邪と同じく飛沫感染接触感染するマイコプラズマ肺炎はその大多数が保育園や学校といった「子供の集団生活の場」から流行が始まります。

マイコプラズマ自体は空気中に一年中いる微生物(細菌)ですが、気温の低下や空気の乾燥などに伴い活動が活発になり、感染者が増加してきます。

以前は4年に1度というように周期的に大流行をおこしてきましたが、ここ数年はその周期性も見られなくなり、毎年秋から冬にかけて患者数が増加し、その数は年々増加傾向にあります。

2016年のマイコプラズマ肺炎の流行については以下の記事で詳しく説明しています。
2016年秋、大流行の恐れ!乾いた咳が止まらないマイコプラズマ肺炎に要注意。

特に幼児や学童期(5~14歳)の発症率が高いのは、発病するまでの潜伏期間が2~4週間と長く、大勢の子供が集団生活を送っている保育園、学校などでは一旦、発症者が出ると長期にわたり流行が続いていくためです。

それでもマイコプラズマ自体はそれほど感染力の強い病原菌ではないため、大規模に感染が拡大するというよりは学校や職場というような小規模な集団で「小流行」していくといった形が多く見られています。

(参考)国立感染症研究所 マイコプラズマ肺炎とは

マイコプラズマ肺炎の「熱」と「咳」の特徴とは?

熱、咳、だるさ……、風邪と症状がとても良く似ているため、症状だけでは医師でも診断が難しいマイコプラズマ肺炎

一般的な風邪と判別する特徴的なポイントは「熱」「咳」の症状の現れ方にあります。

はじめは38℃以上の高熱から。4日以上、上がったり下がったりを繰り返す。

通常の風邪と同じように発熱から始まる事が多く、患者さんの6割以上に38°以上の高熱の症状が見られます。

発症直後ではその違いは分かりづらいのですが、時間の経過でだんだんと一般的な風邪とは熱の上がり方に違いが出てきます。

普通の風邪の場合、発熱後、2~3日でスッと解熱することが多く、一旦下がった後は再度上がることはあまりありません。

しかしマイコプラズマ肺炎の場合は、昼間は下がったと思っても夜になるとぶり返すといったように、一日のうちで熱が上下することが特徴で、患者さんによっては完全に熱が下がるまで1週間~10日程続くこともあり、脱水症状に陥ると入院治療が必要になる場合もあります。

【体験談】発症は39度の発熱から始まったマイコプラズマ。6日間熱が上がったり下がったり。

4歳になったばかりの息子が、5月の中旬にマイコプラズマ肺炎になった。

症状
39度代の発熱から始まり、6日目で36度代になるまで上がったり下がったりしていた。熱がこのくらい何日も続くのは、今までになかったので不安もありました。

本人は病気の間もずっと元気でした。マイコプラズマ肺炎だと、咳や熱があっても本人が元気な場合があるのも特徴なのだそうです。※喉の痛み、頭痛が出たり、倦怠感などの症状が出る場合もあるそうです。

(引用)子供がマイコプラズマに感染。熱としつこい咳でも、元気があった

上記の体験談のお子さんも上がったり下がったりする熱が6日間続いたとおっしゃっています。

熱が下がる時間帯もあるためか、高熱を出しているわりに元気があるのも特徴であり、そのためマイコプラズマ肺炎「元気な肺炎」と呼ばれています。

咳を伴い、熱が4日以上下がらない時や一旦下がったと思ってもぶり返すような時は、マイコプラズマ肺炎が疑われますので、一度、内科もしくは小児科を受診することをお勧めします。

さらに分かりづらい!熱の出ないマイコプラズマ?いつまでも止まらない咳がある場合は受診を。

前述の通り、「38°以上の発熱」が大きな特徴の1つであるマイコプラズマ肺炎ですが、肺炎球菌などが原因で起こる他の肺炎に比べると現れる症状も緩やかな肺炎です。

そのためか患者さんの3割は咳症状のみで全く熱を出すことがなかったり、発熱しても微熱程度で済んでしまう場合もあります。

【体験談2】症状はコホコホいう咳のみ。熱がないため病院を受診せず様子を見ました。

3月下旬に娘がマイコプラズマ肺炎にかかりました。

最初はコホコホという空咳から始まりました。何となくいつもの風邪とは違う嫌な予感がしたのですが、そのうち治るだろうと軽く考えていました。
次の日になり、空咳の回数が増えて、その日の夜には少し痰が絡むようになりました。熱は無く、夜中に起きる事もなかったので翌朝も登園しました。帰ってきたら咳が酷くなっていましたが鼻水も熱もありません。もう少し様子をみようと病院には行きませんでした。

(引用)4歳の娘がマイコプラズマ肺炎に…

長く続く苦しい咳症状はあるものの、「高熱」というシグナルが出ないことで患者さんは「風邪をこじらせたのかな?」と楽観的に考えてしまい、病院に行かずにそのままの生活を続けてしまうケースもあります。

その結果、さらに症状を悪化させてしまったり、保育園、学校や会社などに通学、通勤してしまうことでさらに感染を拡大してしまう可能性があるため注意が必要です。

周りへの感染を広げないためにも、高熱が出なくても咳症状が何日も続くようであれば、マイコプラズマの可能性を考え、一度、内科や小児科を受診するようにしましょう。

(参考)潜伏期間ナビ マイコプラズマ肺炎
※こちらはマイコプラズマ肺炎の症状や潜伏期間などについて詳しい情報を見ることが出来るページです。

しつこい空咳は2週間以上続く!夜間に悪化する傾向が。

通常の肺炎の場合、空気の通り道である気管支や肺の中の肺胞(はいほう)が炎症を起こすので、聴診器を当てるとがゼロゼロと絡むような音が聞こえます。

しかし、マイコプラズマ肺炎の場合は、肺胞の外にある間質(かんしつ)という部分が炎症を起こしているため、初期段階では聴診器を当ててもの絡む音は聴こえません。

は発熱から1~2日遅れて始まることが多く、熱が下がった後もコンコン、コホコホという痰の絡まない乾いた咳がしつこく2週間以上も続きます。

症状が悪化し、炎症が次第に気管支肺胞に広がってくると、痰の絡むゼロゼロ、ゴホゴホという音も出てくるようになります。

は昼間よりも夜間の就寝時や明け方にかけて強くなることが多く、そのために睡眠を妨げられることもあります。

何日間も咳込みによる睡眠不足が続くと体力の低下につながることもあるので注意が必要です。

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(引用)医療法人 富寿会 村田クリニック

進行すると上記の写真のようにレントゲンに白い影が映りますが、ごく初期では異常が確認できないこともあります。

また、で病院を受診したとしても、最初から胸部レントゲンを撮ることはあまりなく、ある程度経過を見てから行うケースが多いため早期診断が難しいのも特徴です。

受診する際には、医師に咳がどれくらい続いているか、周囲にいつから流行が起きているかなど詳細を伝え、心当たりがある場合はマイコプラズマの可能性があることも伝えるようにしましょう。

高齢者は命に関わることも。家庭内の二次感染を防ごう!

保育園や学校でお子さんが感染すると、その兄弟や看病をしていたお父さん、お母さんに二次感染していくことも。

大人は発症すると発熱や呼吸困難などの症状が子供よりも重くなることがあるので注意が必要です。

また一度発症したからといって完全な免疫が付くわけではなく、再度感染することもよくあるので、過去に罹ったことがある方も油断は禁物です。

若い人であれば、それほど重篤な症状を引き起こすことはないと言われていますが、高齢者にとって肺炎は死因の第3位になっており、こじらせると命に関わるので、ご家族内に高齢者の方がいらっしゃる場合は、日頃からしっかり予防対策しましょう。

(参考)公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 肺炎とは
※こちらのページでは高齢者の肺炎に関する詳しい情報が載っています。

≪免疫を落とさないために心がけたい4つのこと≫

マイコプラズマ肺炎の予防方法はインフルエンザなどの他の感染症と同じです。

体の免疫力を落とさないために毎日の生活の中で以下のような点に気を付けましょう。

①手洗い・うがい・マスクの着用・手指の消毒をする。

マイコプラズマ肺炎にはアルコール消毒液なども効果的なので外出から帰った時は、石鹸での手洗い・うがいと一緒に手指の消毒も行うようにしましょう。

外出先でなかなか手洗いが出来ない時は消毒用のアルコールジェルなどを持ち歩くのもおすすめです。

手ピカジェル 300ml [指定医薬部外品]
(参考)手ピカジェル 300ml [指定医薬部外品]

②免疫力を高める食事をとる。

身体が冷え、血行が悪くなると免疫力が低下して病気に感染しやすくなります。

免疫力は体温が1°下がるだけで30%も低下します。

普段から栄養バランスの良い食事を心がけ、しょうが、唐辛子、にんにく、根菜類など体を温める食品も積極的に摂り入れましょう。

(参考)日本橋清州クリニック 佐藤院長のやさしい医療のお話
※こちらのページは体温が下がると免疫力が下がる理由について詳しく載っています。

(参考)【健康読書vol.1】石原新菜先生インタビュー「しょうがで体温を1度あげる―やせる。元気になる。しょうが生活のすすめ」

また喉に違和感があったり、咳が出始めた時ははちみつがおすすめです。

はちみつには殺菌作用があり、痰が切れやすくなる効果もあるので、紅茶やホットドリンクに入れたりして喉のケアをしてあげましょう。

◆感染症予防おすすめレシピ~はちみつレモンドリンク◆

レモン汁(生レモン半分)とはちみつ大さじ1を150mlのお湯で割ります。

はちみつの甘さでお子さんも無理なく飲むことができます。

はちみつの他にも免疫力アップに役立つレモンのビタミンCも同時に摂れ、身体も温めることができるドリンクです。

はちみつレモン

(引用)はちみつレモンの作り方と効果・効能や保存の仕方!

③十分な睡眠をとるように心がける。

人は睡眠中に体のメンテナンスの働きを持つ「成長ホルモン」が分泌され、体の疲れやストレス破損した組織などを回復することができます。

また、規則正しい、質の高い睡眠は、免疫細胞を活性化し、感染症などのさまざまな病気を予防することができます。

日頃から夜更かしをせず、7時間程度の睡眠時間を確保するようにしましょう。

(参考)日本睡眠医学協会 快眠学

④部屋の湿度を50%~60%に保つ。

湿度が下がると細菌ウイルスの活動が活発になるので、リビングや寝室は加湿器を利用し、部屋の湿度調節を行いましょう。

最近では、アロマオイルなどを入れると加湿と共にアロマテラピー芳香浴が出来るタイプの加湿器もたくさん登場しています。

特にティーツリー、ユーカリ、ラベンダーなどのアロマオイルは感染症予防に効果があるとされているので一緒に使うのもおすすめです。

BESTEK アロマディフューザー 超音波式 加湿器 空焚き防止 多色変換 アロマ ライト BTAM501WH
(参考)BESTEK アロマディフューザー 超音波式 加湿器 空焚き防止 多色変換 アロマ ライト BTAM501WH

加湿器がない場合も、マグカップに入れたお湯にアロマオイルを1~2滴たらして置く、洗濯物を部屋に干すなど工夫して部屋の湿度を保つようにしましょう。

発症を防ぐには上記のような対策をするとともに、周囲で流行がはじまった時は、なるべく人ごみを避けるなどの注意も必要です。

(参考)アロマオイル効能ガイド

マイコプラズマ肺炎はきちんと対策をすることで予防できる感染症です。

まずは家庭内にマイコプラズマ肺炎を持ち込まない!これを目標に家族みんなで規則正しい生活を送るようにしましょう。

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