薬に頼らず不眠症を改善!生活を見直し、食事や運動で体内リズムを整える方法
現在の日本では、成人の5人に1人が「睡眠」に何かしらのトラブルを抱えており、自分の睡眠に満足している人は多くありません。
「不眠症」と言ってもその原因は一つではなく、病気や薬の副作用によって引き起こされるもの、ストレスや環境、生活習慣によるものまで様々です。
病気や薬が原因の場合は、まず元となる疾患を治すことが必要であり、副作用の出ない薬に変更するなど、専門医の治療や指導を受けることが重要です。
しかし、不眠を訴える人の中には、ストレスや睡眠環境、毎日の生活習慣などに問題があり、自分でも意識していない何気ない行動が、「不眠症」発症の引き金になっているケースも少なくありません。
日中の眠気や倦怠感などさまざまな体調不調をもたらし、生活習慣病やうつなどの深刻な疾患を招く恐れもある不眠症を改善するために、一度、これまでの生活習慣を見直してみませんか?
身体の体内リズムや睡眠のメカニズムを正しく理解し、睡眠に良くない生活習慣などを見直すことで、あなたの「眠れない」悩みは改善される日が来るかもしれません。
不眠症の原因、症状についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
うつや生活習慣病も!万病の元になる「不眠症」の原因、症状、セルフチェック
1.生活時間の見直しで体内時計リズムを修正する!
眠れないのは「体内時計リズムのずれ」が原因
朝になると目が覚めて活動し、夜になると眠くなる……。
誰もが当たり前だと思っていますが、これは身体に備わった体内時計(概日時計、サーカディアンリズム)の働きによるもので、生命の維持に必要な睡眠が起きるように、体内の時計遺伝子によって制御されています。
私たちは24時間を一日として生活していますが、実は体内時計はそれよりも少し長く、個人差はありますが、平均すると24時間10分程度の周期であるということが分かっています。
普通に考えると、毎日10分ずつ、起床時間はずれていく計算になりますが、実際にはそのようなことは起こっておらず、この10分の差は「太陽の光」を浴びることで修正することが出来るようになっています。
私たちの体には、毎朝、目覚めて太陽の光を浴びることで体内時計をリセットし、新たな一日をゼロからスタートするための、睡眠と覚醒のリズム、日中の体温変化、ホルモン分泌などをコントロールする生理機能が備わっているのです。
ところが、夜型生活や昼夜逆転など不規則な生活により、朝、光を十分に浴びないままでいると、この機能が上手く働かず、いつまでも体内時計をリセットすることが出来ません。
そうなると、少しずつ「ずれ」が蓄積して体内リズムが乱れ、次第に眠りのパターンにも障害が出るようになってしまうのです。
(図)体内時計リズムのしくみ Calooマガジン編集部
(補足)時計遺伝子とは、全身60兆個以上の細胞一つ一つの中にあり、時計のように時を刻みながら、1日周期で活動する遺伝子のこと。人の細胞の活動はこの時計遺伝子のコントロールによって行われています。
(参考)早稲田大学高等研究所 ニュース 体内時計と健康科学
※こちらのページでは体内時計リズムの仕組みについて分かりやすく説明されています。
どうして眠れないの?不眠症「みんなの体験談」
ここで不眠に悩まれている2名の方の体験談をご紹介します。
【体験談1】夜は目がさえて眠れない。なのに日中は眠くて眠くて生活に支障が……。
長いこと不眠症に悩んできました。
夜に寝ようとすると逆に目が冴えてしまいますし、寝よう寝ようと思うたびにストレスがかなり掛かっていました。
やっと眠れたと思っても浅い睡眠のみで、朝が遠く感じました。
夜に寝ると1時間程ですぐに目が冴えてしまいますし、このまま朝まで寝ないで過ごそうかと思った事もあります。
テレビを付けてみたり、読書をしたりしてもますます目が冴えてしまうばかりで眠れません。
それにいつでも足の裏が火照ってしまう感覚があり、暑くてまったく眠れませんでした。
常に足元に氷枕を置いたり、何とかして寝ようとするのですが、それも逆効果でした。
それなのに、日中は眠くて眠くて仕方がありません。
ちょっとお昼休みに仮眠しようとしたら、爆睡してしまい会社の方に起こされるまで寝ていた事があります。
なぜ日中だけ気持ちよく眠れるのに夜だけ眠れないのか、自分の体に苛立っていました。
(出典)不眠症のストレスは物凄いです。
【体験談2】睡眠リズムの定まってない赤ちゃんとの生活がきっかけで不眠症状に。
産後不眠症になりました
といっても毎日つねに眠気がつきまとい大変でした
不眠症になってしまったきっかけは育児です
はじめての育児は正直思ってた以上に辛いことがたくさんで毎日くたびれていたと思います
そのひとつは赤ちゃんにあわせた細切れの睡眠です
これも不眠症担ったひとつの原因だと思います
生後1ヶ月仕事くらいの赤ちゃんは睡眠がほとんど細切れで、夜中になんども起きたり、夜中に寝ないのも当たり前
はじめはとくに気にしてはいなかったのですが、疲れがたまっていくにつれ本来の自分の睡眠が乱れていきました
また首もまだ座っておらず、手も上手に使えない
そんな赤ちゃんが布団をかぶって窒息しないかなどいろいろ気になり調べる日々
このあたりから思うように寝られなくなりました
体験談1の方は寝付けない、何度も目を覚ますといった典型的な「不眠症」の症状が見られていますが、これも体内時計リズムの乱れが原因だと考えられます。長期間、睡眠のリズムが修正できないまま「夜は布団に入っても目がさえて眠れない、日中に眠気がやってくる……」という状態が続いてしまっています。
また、体験談2の方も、まだ睡眠のリズムが出来ていない生後間もない赤ちゃんに合わせた生活を続けているうちに、ご自身の睡眠リズムが乱れ、不眠に陥ってしまいました。
特に夜間に感じるストレスは、日中に比べて体内時計リズムを崩しやすいという特長もあり、この方の場合、「赤ちゃんに何かあったら…」と心配することがストレスになり、不眠症状に拍車をかけてしまったと思われます。
(参考)早稲田大学 トピック 朝よりも夕・夜のストレスが体内時計を狂わせる 個体レベルで体内時計への影響を発見
体内時計リズム回復のカギは「太陽の光を浴びる」こと!
上記の方々のように、一度、乱れてしまった体内時計をリセットするには、やはり太陽の光を浴びることがカギとなります。
朝は辛くても決まった時間に起き、部屋のカーテンを開け、太陽の光を浴びるようにしましょう。
20分~30分間しっかりと太陽の光を浴びることで、乱れた体内時計リズムは少しずつ修正されます。
眠れなかったからと朝寝坊をすると、体内時計のリセットが出来ず、就寝時間になっても眠くならないという状態はいつまでも続いてしまいます。
また、週末に、平日の分の寝不足を取り戻そうとしてたくさん寝ようという人も多いと思いますが、「寝だめ」も体内時計を狂わせることにつながります。
極端に睡眠時間を長くしたりせず、寝る時間と起きる時間はなるべく一定にするなど、睡眠習慣に大きな変化を与えないようにすることが大切です。
日中、どうしても眠気が出てしまう時は、15時前までに30分くらいの仮眠をとって睡眠不足を補いましょう。
夜は、朝とは反対に、照明を落とし、目に強い光の刺激を与えないようにすることが大切です。
スマホやパソコンの画面の光は、目に刺激を与えて脳を覚醒させてしまうため、寝る前の操作は避けるようにしましょう。
音楽を聞いたり、本を読むなど、寝る前のひと時をリラックスして過ごすことで副交感神経が優位になり、ゆったりと眠りに入る準備が整い、スムーズな眠りに移行することができます。
(図)体内リズムの調整について Calooマガジン編集部
(参考)厚生労働省 e-ヘルスネット
※こちらは厚生労働省が運営する健康情報サイトです。
2.飲食、喫煙の悪習慣を改め、食事はバランス良く!
不規則な食事は体内時計を狂わせる原因に。
朝は寝不足でご飯が食べられない、時間が無くてコーヒーだけというような食生活になっていませんか?
睡眠と同じく、このような不規則な食事習慣も体内時計のリズムを乱すきっかけになります。
日本の中高生を対象に行った調査では、「朝ご飯を食べない」という学生に「寝つきが悪い」「途中で目が覚める」といった不眠を訴える割合が多くなっています。
体内時計リズムを整えるには、食事は規則正しく、毎日なるべく同じ時間に食べることが大切です。
特に一日の始まりの朝食は抜かずにきちんと摂り、脳や体をしっかり目覚めさせ、体を活性化させることが大切です。
反対に、夜は遅い時間の飲食は控え、食物がきちんと消化された状態で眠りに就ける習慣を作りましょう。(但し空腹のまま眠るのは逆効果です)
寝る前のアルコールは睡眠の質の低下を招く。
「薬を飲むよりは良い」と寝酒をする方もいらっしゃいますが、睡眠薬代わりにお酒を利用すると、飲酒量がだんだん増えてしまう危険性があるためおすすめできません。
確かにお酒には、寝つきを良くする効果がありますが、身体からアルコールが抜ける際には、眠りが浅くなり中途覚醒を引き起こすことが多くなる他、アルコールの利尿作用でトイレに行きたくなって夜中に目が覚めてしまうこともあり、結果的に睡眠の質を低下させてしまいます。
カフェイン、たばこのニコチンの神経覚醒作用とは。
「食後のコーヒーが習慣」という方も多いと思いますが、コーヒーやお茶には脳の覚醒作用のあるカフェインが含まれており、寝る前に飲むと、寝つきが悪くなったり、眠りを浅くする他、利尿作用でトイレが近くなってしまいます。
この覚醒作用は3時間以上続くことが分かっているので、少なくとも寝る3~4時間前以降は取らないようにしましょう。
コーヒー以外にも紅茶やコーラ、ココアや栄養ドリンク、チョコレートなどにもカフェインは含まれているので注意が必要です。
可能であれば、リラックス効果のあるカモミールなどのハーブティーにしたり、最近、多くのメーカーで出回るようになってきたカフェインレスコーヒーなどで代用するのも良いでしょう。
また、コーヒーと同じく、「食後の一服が習慣」となっている方もいらっしゃると思いますが、たばこに含まれるニコチンも覚醒作用があります。
覚醒作用は1時間以上続くことが分かっているため、夜、遅い時間になってからの喫煙は控えるようにしましょう。
快眠の元「トリプトファン」を含む食品を積極的に取り入れよう!
ドーパミン、ノルアドレナリンと並んで三大神経伝達物質の1つである「セロトニン」は情緒を安定させたり、ストレスを減らす働きがあり、眠りには欠かせないホルモンです。
このセロトニンの分泌を増やすためには、「トリプトファン」という成分が多く含まれている食品を積極的に摂るようにしましょう。
トリプトファンは脳でセロトニンを生成する働きがあり、豆類、牛乳、バナナ、ヨーグルト、チーズ、肉、魚などに多く含まれています。
但し、トリプトファンだけを摂ればよいというわけではなく、炭水化物やビタミンB6と一緒に摂取することで効果が高まる事が分かっており、あくまでもバランス良く摂ることが大切です。
バナナにはこれらの栄養素がバランスよく含まれていて、朝の時間が無い時でも手軽にすぐ食べられるため、おすすめの食材です。
また、食事をとる際は、早食いにならないようにゆっくりと時間をかけ、良く噛んで食べることも大切です。
一定のリズムでよく咀嚼して食べることにもセロトニンを増やす効果があり、さらに効率よく栄養素を取り込むことが出来ます。
(図)食事習慣・嗜好品について Calooマガジン編集部
3.睡眠と運動の関係性。昼間の活動が夜の睡眠を向上させる!
昼夜のメリハリをつけて、体内時計リズムを整える。
寝不足が続くと、倦怠感などで動くことが億劫になりますが、不眠を解消するためには、昼間、活動的に過ごすことが重要です。
日中は積極的に体を動かすことを心がけ、体や脳を活性化させましょう。
反対に夕方以降、日中と同じように活発に動き回っていると、脳は覚醒したままになってしまいます。
夜はゆったりとリラックスして過ごすようにしましょう。
体内時計リズムを整えるためには昼夜のメリハリをはっきりつけることが大切です。
ウォーキング、水泳など定期的な運動は、快眠をもたらす!
日本人の高齢者を対象にした調査では、週に5日、1日30分以上の歩行や運動を習慣にされている人の方が、寝つきが良く、中途覚醒を訴えることが少ないという結果が出ています。
定期的に運動することは、ストレスの解消や肥満の予防にもつながり、全身の健康維持のためにも必要です。
運動を行う時間は、就寝時間の3時間前くらいがベストです。
睡眠は脳の温度が下がる時に起きやすくなるため、就寝前に脳の温度を一時的に上げ、脳の温度の低下量を増やしてあげることで、眠気を感じやすくします。
緊張をほぐし、心地よい刺激が得られるストレッチや、ウォーキングや水泳のように強度を調節して自分のペースで行える有酸素運動が適しています。
但し、寝る直前の運動や、激しい運動は脳が興奮して入眠の妨げになってしまうので気を付けましょう。
寝る前におすすめなリラックス法「漸進性筋弛緩法」
寝る前に簡単にでき、緊張をほぐすにおすすめなのが「漸進性筋弛緩法(ぜんしんせいきんしかんほう)」です。
「また今日も寝られないのでは?」と考えてしまう不眠症の方は、就寝前、とても身体が緊張しています。
漸進性筋弛緩法は、100年ほど前にアメリカの精神科医エドモンド・ジェイコブソンによって提唱された、体の緊張をやわらげ、リラックスさせるための方法です。
手のひらや肩など体の部位ごとに意識的に力を入れ(5~10秒間)、そのあと一気に力を抜くという、「筋肉の緊張と弛緩」を繰り返します。
各部位ごとに3回づつくらい行うことで、緊張で固くなった体がほぐれ、精神的にもリラックスすることができます。
寝室でパジャマのまま行えるとても手軽な方法なので、ぜひ入眠の準備に取り入れてみましょう。
(参考) 大阪府こころの健康総合センター 漸進性筋弛緩法
※こちらのページでは筋弛緩法の詳しい行い方や、リラックス効果のある呼吸法や自律訓練法などが紹介されています。
(図)運動とその実施法について Calooマガジン編集部
4.快適に眠れる環境を整えよう!
ここまで、体内時計や食事、運動と、私たちの身体のリズムを整えて、不眠を改善する方法をご説明してきましたが、睡眠はそれ以外の「光、音、温度、湿度」といった「外的環境=眠る環境」によっても大きく左右されます。
せっかく寝ようと思っていても、周囲の音がうるさかったり、まぶしすぎるなど、眠る環境に問題があって不眠が起きる場合もあるので、ご自身の眠る環境を再チェックしてみましょう。
昼間は気にならない程度の音でも睡眠時には気になることが。
音は、昼間だとそれほど気にならない45~55デシベル(住宅街レベルの音)であっても、睡眠時は気になってしまうこともあります。
車の音、足音、エアコンの室外機、話し声など周囲の音が気になる場合は、厚いじゅうたんをひく、雨戸を閉めるなどの対応をとる他、場合によっては防音の窓やドアに取り換えるというような防音対策が必要になるかもしれません。
また、反対に全く音を遮断した無音状態になると、今度は些細な音が気になるようになって寝られなくなってしまうこともあります。
このような時は脳がリラックスして気持ちが静まる睡眠導入の音楽などを利用するのも良いでしょう。
この時使用する音楽は、ゆったりと静かなテンポのもの、歌詞がないもの、川のせせらぎや波の音などの単調なものなど、あくまで脳の刺激にならないものを選ぶことがポイントです。
蛍光色より電球色を。寝る前の明かりは間接照明がおすすめ。
1の章でも説明しましたが、夜間に強い光の刺激を目に与えることは、脳を活性させ、入眠の妨げになります。
室内の照明(照度100~200ルクス)であっても、長時間浴び続けると体内時計は遅れてしまいます。
夜は調光器などを利用して、部屋の照明を少し落としてみると良いでしょう。
昼間にしっかりと光を浴びた分、夜は明るさを抑えると、夜間に分泌されるメラトニンという睡眠ホルモンが増え、快眠につながることが分かっています。
特に青白い蛍光灯色は体内時計を遅くする作用が強いため、照明には暖かみのある電球色を選び、可能であれば直接目に光が入ってこないような間接照明にするとリラックス効果も高まります。
また、街灯や近隣の商業施設など、外の明かりが室内に入る事が無いように、遮光カーテンや雨戸などで光の侵入を防ぎましょう。
暑い、寒い、寝苦しい……。不快な温度や湿度は眠りを妨げる!
もう一つ、忘れていけないのは温度や湿度の管理です。
四季のある日本は、寝苦しい熱帯夜や底冷えする寒さの日もあり、睡眠にとっては過酷な状況の日もあります。
そのような時は我慢をせず、空調などを利用して、室温は20度前後(布団内の温度33度程度)、湿度は50%程度が保てるように管理しましょう。
また、眠る時に使用する寝具によっても睡眠の質は変わってきます。
枕は敷き布団に対し、首の角度が約5度になるのが理想的で、首と敷き布団の間が1~6㎝位だと、首や肩の負担が少なく、良い眠りにつながります。
(画像引用)快眠のための枕の理想の角度 快眠のためのテクニック
マットレスは横になった時に背骨のS字カーブが自然に保たれているものが眠りやすく、腰痛なども防げるため、適度に硬さのあるものを選びましょう。
(画像引用)正しい寝姿勢 快眠のためのテクニック
掛け布団は圧迫感のある重いものは避け、睡眠中に体温が下がり過ぎない、適度にフィットして保温性の高いものを選びましょう。
さらにはパジャマなど、寝る時の服装も大切です。
肌ざわりが良く、寝返り時の動きの妨げにならないものや、睡眠時にかく汗を吸ってくれる吸湿性や放湿性が良い物を選ぶようにしましょう。
(図)睡眠の環境について Calooマガジン編集部
(参考)快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
(参考)快眠と生活習慣
5.ストレスケアもプラス。トータルで快適な眠りを手に入れよう!
予防できないストレスはこまめに発散。入浴で緊張を和らげる!
最後にもう一つ、忘れてはいけないのが、不眠を引き起こす大きな要因になる「ストレス」への対策です。
とは言え、ストレスを事前に予防することは難しいので、定期的に好きな趣味に打ち込める時間を作ったり、好きな音楽を聞く、読書をするなど、こまめにストレスを発散させることを忘れないようにしましょう。
誰でも手軽に、毎日行うことができるストレス発散法としては、「入浴」がおすすめです。
38℃程度のぬるめのお湯にゆっくり30分程度入ることで副交感神経が優位になり、体の疲れをとり、心身の緊張を和らげることが出来ます。
また、42℃以上の熱いお湯は、逆に脳が覚醒してしまうので避けるようにしましょう。
ストレス脳にダイレクトに働きかけるアロマの香り
また、手軽にできるストレス解消法として「自分の好きな香りを嗅ぐ」というのもおすすめです。。
人の嗅覚は本能にダイレクトに作用します。
芳香療法とも言われるアロマテラピーは、慢性の不眠、ストレス性の不眠にも効果があります。
心身の緊張を和らげ、不眠に効果的なエッセンシャルオイルはラベンダーやマージョラム、カモミール、ネロリなどたくさんあります。
好きな香りを見つけて、寝室でアロマを焚いたり、入浴時にオイルを5~6滴たらして芳香浴をすることは、入眠の儀式としてもおすすめで、リラックスして、スムーズな眠りに移行することが出来ます。
(補足)入浴やマッサージなど、アロマオイルを肌に直接使用する時は必ず、スイートアーモンド油やホホバオイルなどのキャリアオイルで希釈して使うようにしましょう。
(参考文献)フレグランスジャーナル社 女性のためのアロマテラピー (著)マギー・ティスランド
不眠改善は一日にして成らず。日々の積み重ねで不眠の元を絶つ!
何かと忙しく、ついつい無理をしてしまう……。
現代社会は、毎日たくさんの緊張やストレスがつきまといます。
このような状況では、どんな人でもいつ何時、不眠に陥っても不思議ではありません。
常日頃からご自身の心身のコンディションに敏感になり、疲れやストレスは小さいうちに、早めにケアするようにしましょう。
睡眠なくして私たちの健康は得られません。
「規則的な生活」、「睡眠環境の見直し」、「ストレスケア」、どれも基本的なことばかりですが、これらを地道にコツコツと積み重ねて事が、最終的には不眠症改善の「近道」になるということを忘れないようにしましょう。
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