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2017年3月30日更新

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」治療の名医を探そう|上下顎前方移動手術(MMA)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の全国症例数ランキングと閉塞性SASの根治療法として注目されている最新治療「上下顎前方移動手術(MMA)」や最新研究情報として中枢性SASへの「植え込み型電気刺激治療」や全国のSAS治療名医についてご紹介します。
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さて、問題です。

お笑い芸人 サバンナ高橋さん、カンニング竹山さん、Wエンジン チャンカワイさん、タレント西村知美さん、彦摩呂さん、……
この性別も年齢もバラバラな芸能人の皆さんに共通することとは、いったい何でしょう?

その答えとは……
実は、皆さん「睡眠時無呼吸症候群(通称:SAS)」を発症されていることを公表しています。

特に、サバンナ高橋さんは、「やぁ!睡眠時無呼吸だよ!」と終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)を行う様子をインスタグラムに、カンニング竹山さんはSASの代表的な治療法であるCPAP療法を行っている様子をツイッターに、それぞれ画像と一緒に公開しています。

他にも、告白はされていませんが、マツコ・デラックスさんやTV「ガキ使」でお馴染みの「世界のヘイポー」こと、演出家の斉藤敏豪さんもTV番組で睡眠時のいびきや呼吸が止まっている状況を話しており、SASを発症されている可能性があります。

SASは生存率にも影響を及ぼす生活習慣病に繋がる可能性があるため、本当は治療が必要な病気なのです。

誰かからSASの症状を指摘された場合、もしくは身近にSASと疑われる人がいる場合、是非一度、医療機関を受診するようにしましょう(勧めましょう)。

1.莫大な経済損失や社会的問題も発生、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の治療すべき4つの理由

SASの主な症状は、いびき・寝ている時に呼吸が止まる(無呼吸)・日中のひどい眠気です。

また、SASの好発年齢は、男性なら30代~60代の働き盛り女性なら閉経後(50代頃)となっており、ガイドラインによれば、日本のSAS患者は推定約200万人にも上ります。
それでいて、受診率が低い(約30万人)ということが問題となっています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因は、一般的に「いびきをかくか、かかないか」で大別されます。

    • いびきをかく……「閉塞性」SAS
      →SAS患者の90%以上。上気道が塞がることが原因。
    • いびきをかかない……「中枢性」SAS
      →SAS患者の数%。循環器疾患の合併症として出ることが多い。脳の呼吸中枢が機能異常を起こすことが原因。

SASの大部分を占める「閉塞性」の場合、「気道が塞がる→無呼吸(酸素不足)→気道を開くため、脳が覚醒→いびきとともに呼吸再開」を繰り返すため、眠りが分断化されることで、睡眠の質の低下を生み、その結果、翌日異常に眠くなることを引き起こします。

■「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の症状や原因、セルフチェックについては、次の記事で詳しく説明しています。
眠気・いびき以外に「突然死」のリスクも!?「睡眠時無呼吸症候群」の原因と症状

(参考)睡眠時無呼吸症候群と循環器病|国立循環器病研究センター
こちらのページでは、「睡眠時無呼吸症候群」の概要および重症度や分類について、グラフを用いて説明しています。

SAS治療すべき理由①生存率に影響する病気を引き起こすリスク

SASの症状の一つである”睡眠時の無呼吸”の時、実は”呼吸不全”と同じくらい酸素が不足し、体の中ではそんな緊急事態に対応すべく、休まず活動しています。

そんな緊急状況が一晩に何度も起こり、そして、治療せず何年も続けていると、じわりじわりと心血管に負担をかけ続け、結果として高血圧心不全、不整脈、脳卒中などの生存率に影響を及ぼす恐れのある循環器病の発症や悪化を引き起こすことになってしまうのです。

SAS治療すべき理由②交通事故・労働災害リスク

前述した通り、SASは無呼吸を繰り返すことで、じわりじわりと心血管に負担をかけ続けている病気です。

この病気は、本人の健康上の問題だけでなく、同時に交通事故や労働災害等の社会的問題も引き起こします。

  • 交通事故の増加:一般ドライバーに比べ約3倍、SASがない人に比べると約7倍
    →飲酒運転と同様に、交通事故のリスク大
  • 労働災害発生の増加:日中の異常な眠気が、労働災害(職業運転者ならば交通事故など)を引き起こす。

下記に、これまでに起きた事故で、SASなどの睡眠呼吸障害が関係しているとされるものの一部をまとめました。
これらの事故はほんの一握りで、大きく報道されていない事故も多数発生していると考えられています。

SAS等の睡眠呼吸障害が関与すると考えられる事故

(図)SAS等の睡眠呼吸障害が関与すると考えられる事故
※クリックすると拡大します。

(参考)交通安全・健康向上に睡眠時無呼吸症候群スクリーニングが果たす役割|資料5 国土交通省
こちらのページでは、閉塞性SASのリスク以外にも、閉塞性SASを発症している運転者のコメントなどについても説明しています。
(参考)睡眠障害スクリーニングの普及推進を目指した学際的研究(Ⅲ)|公益財団法人 国際交通安全学会
こちらのページでは、睡眠障害と交通事故の関連性やトラック運転者の睡眠障害スクリーニング検査の調査結果について、説明しています。

SAS治療すべき理由③生活の質(QOL)の低下リスク

SASを発症している場合、普段通り、まとまった睡眠時間を本人は取っているつもりでも、無呼吸→呼吸再開を繰り返しているので、体の中は休めていません
また、呼吸再開の度に脳は覚醒するので、深い睡眠(熟睡状態)にはなりません。
そのため、良質な睡眠が取れず、翌日の”異常な眠気や集中力低下・作業力低下”を引き起こすことになります。

SAS治療すべき理由④莫大な経済損失

  • 日中の異常な眠気・集中力の低下→作業効率が約4割低下
  • 良質な睡眠を取れない→欠勤・遅刻・早退が増える
  • 急激な眠気→交通事故リスクが増大

日本大学医学部 内山真教授の研究結果(2006年)によると、上記などの要因から、SASを含めた睡眠障害全体の経済損失は、なんと約3兆5000億円!と推計されています。

(参考)「不眠」がもたらす経済損失額試算|日本大学医学部 内山真教授 2006

2.根治するには外科手術?睡眠時無呼吸症候群(SAS)の最新治療&研究情報

現在のSAS治療法には、①CPAP療法②マウスピースのような症状を和らげる「対処療法」、③外科手術で根本的な原因を取り除く根治療法」、そして、④生活改善を行って、これまでの「日常生活を見直す」の3パターンがあります。

上記のようなSAS治療法の中から、SASの原因・重症度および患者さん個々の症状、主治医の先生との話し合いによって、SASの治療法が選択されます。

■SASの治療法のうち、対症療法(CPAP療法・マウスピース)・生活改善については、次の記事で詳しく説明しています。
PSG検査・CPAP療法も保険が効く!「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の検査・治療法

今回、SASの「根治療法」について、最新治療法および最新研究情報をご紹介します。

最新治療法:あご骨を手術で移動して、気道を広げる「上下顎前方移動手術」

■治療法の概要

「上下顎前方移動手術(通称:MMA)」は、上顎骨や下顎骨の骨全体を手術で前後・上下・左右に移動して(骨切り術)、気道を広げる治療法で、顎変形症の外科手術の応用となります。

(出典)顎変形症の応用|テーマパーク8020 日本歯科医師会

この外科手術は、一般的に矯正治療と併せて行われるため、外科的矯正治療とも呼ばれています。

1990年頃より行われ、CPAPやマウスピースなどの対症療法とは異なり、骨格を変えて気道を広げるので、治療後は装具を装着しないでよくなる根治療法の一つです。

全身麻酔での手術となり、約2~3時間かかります。
また、10日前後の入院が必要となります。

この治療には、口腔外科医と歯科矯正医の連携が必要となります。

■治療の進め方

初診(口腔外科など)→検査・診断・治療計画を練る(口腔外科医・歯科矯正医)→術前矯正(半年~2年)→手術(入院10日前後)→術後矯正(半年~2年)※この間にプレート除去(入院5日前後)を行う場合も→保定

手術の前に、口腔内を広げておく必要があるために、先に矯正治療を行う必要があります。

■適応する人

  • 骨格的に下あご骨が小さい、上あごが前に出ている(出っ歯)人
  • かみ合せが悪い。
  • あごが後方に位置している顎変形症(小下顎症)の人
  • CPAPがどうしても合わなかった人(特に、痩せ型の人。)

下あごが小さく、後退している場合、同様に舌も後ろに位置しているため、気道が狭くなりやすく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を引き起こす要因となります。

■保険適用の有無

顎変形症の診断を受けている場合は、保険適用。(歯科矯正治療+外科的手術)
費用目安:手術費用+入院で約30~40万円。(自己負担3割)
※手術以外にも、矯正治療にかかる費用が必要となります。

なお、外科手術治療の必要性がなく、歯科矯正治療のみの場合には、保険適用なし。
また、睡眠障害に対する診断だけでも、保険適用外となります。

限度額適用認定高額療養費の制度を利用することで、費用負担の軽減を図ることが可能です。
詳しくは、ご加入の健康保険組合(国民健康保険なら、お住いの自治体)にお問い合わせ下さい。

 ■起こりうる副作用・合併症やその他

  • 頬の腫脹や頬部から頸部におよぶ内出血斑(約1~2カ月)
  • 下唇からオトガイ部(下あごのシワシワになる部分)や口腔内にわたる知覚異常(数か月)
  • かみ合わせの違和感
  • 骨をずらすので、若干顔の形が変わる

■この治療を受けられる医療機関

  • 日本大学歯学部付属歯科病院 口腔外科
    →保険適用が可能な矯正歯科医院が身近にあれば、紹介してもらえることも。
    保険適用をしている歯科医院で矯正治療をしない場合には、手術も保険適応となりませんので、注意が必要です

他にも、大学病院など大病院の口腔外科や形成外科で、上下顎同時前方移動手術を行っている場合があります。
しかし、手術の睡眠時無呼吸症候群(SAS)への応用については、事前に医療機関へお問い合わせ下さい。

大病院を「病院口コミ検索Caloo」で探す

(参考)テーマパーク8020|日本歯科医師会
こちらのページでは、顎顔面外科療法以外にも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療法について説明されています。
(参考)顎変形症|KOMPAS 慶応義塾大学病院 医療・健康情報サイト
こちらのページでは、顎変形症について、顎矯正治療前後の口元の変化など画像とともに、説明されています。
(参考)睡眠時無呼吸症候群を手術で治そう!|40代サラリーマンのひまつぶし
こちらのページでは、実際にPSG検査→診断→スリープスプリント治療(マウスピース)→CPAP療法→顎顔面手術(上下顎前方移動術)を受けた方による手術体験記(画像あり)が丁寧に綴られています。

【最新研究情報】中枢性SASに「植え込み型電気刺激治療」が有用

■研究の概要

2016年9月にアメリカでAdvocate Heart InstituteのMaria Rosa Costanzo氏らによって、発表された研究結果です。

この「植え込み型電気刺激治療」とは、神経刺激装置を胸に埋め込み横隔膜を収縮させる神経を刺激して、正常呼吸に近づける方法です。
そうすることで、中枢性SASの重症度を軽減させることが可能であるという研究結果が示されました。

■適応する人

  • 中枢性SASを発症している人

■今後の展望

この「植え込み型電気刺激治療」は、夜間自動的に作動するので、患者さんの日中の行動(仕事内容等)に影響されにくいことから、中枢性SASの新しい治療法に繋がる可能性があると考えられています。

(参考)Transvenous neurostimulation for central sleep apnoea: a randomised controlled trial (英文)
こちらのページでは、経静脈神経刺激の具体的な方法(研究調査方法)について、概要が説明されています。

3.評判の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」治療病院&全国のSAS治療名医リスト

<全国の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療実績・手術数ランキング>

※DPC対象病院・準備病院・出来高算定病院の合計治療実績 (2015年4月〜2016年3月退院患者)
※上記病気名の合計件数を表示しています
※件数が10件未満の場合は、統計が公開されていません。そのため合計数・順位に誤差があることがあります

順位 県名 病院 治療実績
 合計件数  手術あり 手術なし
 1 岡山県 公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 661 661
2 愛知県 藤田保健衛生大学 坂文種報德會病院 635 156 479
3 大阪府 大阪回生病院 622 16 606
4 東京都 順天堂大学医学部附属順天堂医院 613 16 597
5 愛知県 愛知医科大学病院 558 68 490
6 京都府 京都大学医学部附属病院 519 519
7 愛知県 藤田保健衛生大学病院 510 22 488
8 東京都 社会医療法人社団 順江会 江東病院 506 506
9 熊本県 社会医療法人芳和会 くわみず病院 478 478
10 愛知県 名古屋市立大学病院 467 467

全国の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療実績・手術数ランキングを「病院口コミ検索Caloo」で確認する

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」治療の名医と呼ばれる先生方

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」を専門としていたり、治療の実績やクチコミなどから総合的に判断しています。
病院選びの材料の一つとしてお役立て下さい。
(※受診時期によっては、先生が既に在籍していない場合、外来を担当していない場合もありますので、予めご了承ください。)

北海道の名医

  • エルムの杜内科クリニック(北海道)院長 澁谷 英二(しぶや えいじ)先生
    道内でSAS専門医療機関として、名高い。累計患者数:開業4年で約4,000人

東北地方の名医

  • 大槻スリープクリニック(福島県)院長 大槻 学 (おおつき まなぶ)先生
    東北の県北地方で唯一の入院検査機器を備えており、学会での講演も行う。

関東地方の名医

  • 志木呼吸器科クリニック(埼玉県)院長 赤柴 恒人(あかしば つねと)先生
    30年程前、日本で最初にCPAP療法を治療に導入した人物。前勤務していた病院では、累積症例2,000以上、CPAP症例、累積1,000例。TV出演や著書なども多数。
  • 自治医科大学附属 さいたま医療センター(埼玉県)循環器科・センター長 百村 伸一 (ももむら しんいち)先生
    心不全やSASと循環器疾患を専門とし、中枢性SASに造詣が深い。「循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療ガイドライン」策定の班長。
  • 千葉大学医学部附属病院(千葉県)周術期困難気道外来/麻酔・疼痛・緩和医療科 磯野 史朗(いその しろう)先生
    麻酔科医であり、睡眠医療認定医でもある。手術を安全に受けられるような気道管理を考える。
  • 東京歯科大学市川総合病院(千葉県) 耳鼻咽喉科 部長・いびき無呼吸専門外来 中島 庸也(なかじま つねや)先生
    耳鼻咽喉科・循環器内科・神経内科・歯科口腔外科と連携診療。
  • 医療法人社団絹和会 睡眠総合ケアクリニック代々木(東京都)理事長 井上 雄一 (いのうえ ゆういち) 先生
    多方面からSASに取り組み、日本のSAS医療を引っ張っている存在。2010年より厚労省のSASプロジェクト代表顧問。NHK「あさイチ」出演(2017年)や雑誌、講演会などメディア出演多数。
  • 日本大学歯学部付属歯科病院(東京都)口腔外科 外木 守雄(とのぎ もりお)先生
    閉塞性SASに顎変形症の外科治療(上下顎同時前方移動手術)が有用であると、閉塞性SASの根治療法になる可能性がある新しい治療を確立。
  • 医療法人財団日睡会 御茶ノ水呼吸ケアクリニック (東京都)院長 村田 朗 (むらた あきら)先生
    国内のSAS治療の中心人物。累計患者数は7年間で約1万人。
  • 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院(東京都)睡眠呼吸器科部長 成井 浩司 (なるい こうじ)先生
    SAS治療第一人者。CPAP療法を開発したコリン・サリバン先生の元へ留学し、CPAP保険適用にも奔走。
  • 国際医療福祉大学三田病院(東京都)呼吸器内科部長 望月 太一 (もちづき たいち)先生
    学会で講演など積極的に行う。
  • 新宿睡眠・呼吸器内科クリニック(東京都)院長 赤星 俊樹 (あかほし としき)先生
    NHK「今日の健康」にも出演。
  • 東海大学医学部付属病院(神奈川県)呼吸器内科 青木 琢也(あおき たくや)先生
    現在の研究課題は、睡眠時無呼吸症候群とメタボリック症候群。SASに関する論文多数。

北陸・中部地方の名医

  • 日本歯科大学新潟病院(新潟県)睡眠歯科センター・センター長 河野 正己 (こうの まさき)先生
    いびき症に関する著書多数
  • 医療法人SRA とくしげ呼吸器クリニック(愛知県)院長 榊原 博樹(さかきばら ひろき)先生
    「SAS診療ハンドブック」を執筆するなど、睡眠障害に造詣が深い。
  • 愛知医科大学病院(愛知県)睡眠科・睡眠医療センター 塩見 利明 (しおみ としあき)先生
    米国でSAS発見者のギルミノー教授から直接指導を受ける。累計症例1,000件以上。
  • 藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院(愛知県)耳鼻咽喉科  中田 誠一 (なかた せいいち)先生
    治る可能性があれば、積極的にSASの外科治療も。SAS外科治療(咽頭、鼻手術含む)は累計1,300症例以上。「小児の睡眠呼吸障害マニュアル」も執筆。

関西(近畿)地方の名医

  • 大阪回生病院(大阪府)睡眠医療センター・センター長 大井 元晴(おおいもとはる)先生
    睡眠治療障害のパイオニア。年間500人を診察し、累計患者数は1万人超。
  • 近江草津徳洲会病院(滋賀県)睡眠外来 宮崎 総一郎(みやざき そういちろう)先生
    子どものいびきと成人のSASについて、30年以上研究治療を行ってきた睡眠医療エキスパート。日本睡眠教育機構理事長。

九州地方の名医

4.放置しないで!異常な眠気・無呼吸の指摘を受けたら、一度病院へ。

「睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン」によると、治療が必要な睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者のうち、約85%は未受診であると報告され、潜在的患者が多数いることが分かっています。

この潜在的患者が受診しない背景には、本人が気づきにくいという理由以外にも、そもそもSASに対する正しい知識の不足が影響していると考えられています。

アメリカの調査では、中等度以上のSAS患者が治療を放置し続けた場合、8年後の生存率は約63%!と、約4割は亡くなる結果となっています。

しかし、SASは、早期発見・早期治療することで、生活習慣病などの合併症リスクも減らせる可能性があるのです。治療すれば、SASではない人と同じ程度に生きられることも!

それぞれの治療法に対するリスクなど、SASについて正しい認識と知識を持って、医師とよく話し合い、自分に合った治療法を選びましょう。

気になるSAS症状があったら、「ただ、疲れているだけ」と思い込まず、また、家族やベッドパートナーから、無呼吸・いびきの指摘を受けたら、一度循環器科・呼吸器科・耳鼻咽喉科「睡眠時無呼吸症候群 専門外来」がある病院を受診してみましょう!

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