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2016年4月14日更新

やる気が出ない、何もしたくない、無気力になった時の対策方法

無気力とその治療経験を持っている方の体験談をもとに、無気力とは何か、その症状と原因、予防、対策、治療方法について紹介します。
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1. 無気力とは何か

コントロールできない経験をすることによって、受動的で無気力な状態になることを学習性無気力と呼びます。

無気力とは具体的には以下のように3種類の障害として症状が現れます。

症状1. 動機づけ障害

新しい学習場面で学習しようという意欲や動機づけが低下したり、喪失させられることを指します。

具体的な症状としては、行動を始めることが遅くなったり、鈍くなったりします。

症状2. 認知障害

課題での失敗や成功が自分の技能とは関係しないという考えを持つようになり、それにより、「どうせ自分が何をしても結果は変えられない」「自分が何をしても無駄である」という信念を持ってしまうようになります。

症状3. 感情障害

不安や抑うつに似た感情が発生します。具体的には、無感動になり、視野が狭く、興味の範囲も狭くなります。

2. 無気力になりやすいよくある状況

状況1. 対人関係がうまくいかず無気力になる

親子関係、学校等での友人関係、職場での人間関係など様々な局面において、対人関係がうまくいかないことから無気力になることがあります。

対人関係においては、相手に対する過度な期待からコントロール感を得られないということがよくみられます。

その意味では、相手に対して過度な期待を抱いていないか振り返ってみることをお勧めします。

状況2. 学校生活等の競争社会の中で無気力になる

学業不振、試験の失敗から無気力になることがあります。

この場合は、「今回は失敗したけれど、次は取り組み方によっては大丈夫だ」と考えられるように周囲がサポートしていく必要があります。

状況3. 混雑した環境により無気力になる

近隣の騒音に満ちた環境が原因で、人を無気力にすることもあります。

常にパーソナル・スペースと呼ばれる他者と接する際に、その相手の人との親しさの程度に応じて決まる自分と相手の間の距離感を保つ必要があります。

状況4. 災害に遭い無気力になる

2011年の東日本大震災の後に、心のケアニーズが高まったことからもわかるように、大震災等の自然災害から、コントロール感を失い、無気力になることもあります。

状況5. 重病を患い無気力になる

ガンなどの非常に難しい病を患ったことがきっかけで無気力になることもあります。

3. みんなの無気力体験談

夫の転勤によって、その都度退職→専業主婦→就職→仕事を覚えた頃にまた退職→専業主婦という流れを1年間の中で経験し、環境の変化と気候の変化についていけなかったのか無気力や倦怠感に襲われるようになりました。
引用元:短期間での環境の変化でうつ病に。

毎年 冬になると気分が落ち込む日が多く、何も行動する気になれません。
しかしそれはただ自分が季節的に冬が苦手なんだと思っていました。
ひどい時には一日寝て過ごしたりと、周囲には怠けていると思われているかもしれませんが、とにかく冬限定で気分が落ち込み、不安定で、無気力でダルイのです。

引用元:冬になると気分が落ち込み不安定。冬季うつ病の症状。

10年前から、家庭の事情などが重なり、気分の落ち込み、無気力感、憂うつ、虚しさ、寂しさ、誰とも話したくないなど、うつ病のような症状が出始めました。
引用元:うつ病で通院中、投薬治療を受けています

引っ越し先の隣が、子犬飼い始めた事で人生が狂いました。
同じ戸建て同士なのですが、境界線が30cmくらいで
リビングが隣り合っておりました。
ある日突然、隣が黒のラブラドールの子犬を飼い始め
無駄鳴きを抑えるために、思う存分鳴かせて
かまってもらえないことを学習させる(犬の飼い方で一般的なのか知りませんが)
そのせいで、昼夜鳴き続け、クーンクーンと可哀想な声でした。
1ヶ月もすると近隣からさすがに苦情が出始め、
犬が鳴くたび竹刀で叩くビシ、バシとキャンキャンの悲鳴が聞こえました。
動物虐待で通報されてましたが、そのときだけは静かだったらしく
誤通報扱いになったようです。
ビシ、バシとキャンキャンの悲鳴が1日50回以上聞こえ
無気力と悲しさと、知らぬうちに歯を食いしばっていて
口が2cmほどしか開けられなくなり、
顎の筋肉痛のようなものになりました。

引用元:引越し先の隣りの騒音で体も心もおかしくなり、人生台無しに。

私は5年前からうつ病で悩んでいます、離婚がキッカケでうつ病になりました。自分で変だなと思ったのが道を歩きながら泣いたり、無気力になったりする事が多々あり、最初は鬱とは思いも疑いもしませんでした。
引用元:うつ病。6ヶ月の入院後、病院のサポートのおかげで普通の暮らしができるように。

だいぶ前の話になってしまいますが、うつ病にかかりました。私自身うつ病にかかったとは思わず年齢を取ってきたせいで、疲れがたまりやすくなったり精神的に不安定になったり、仕事から帰ると無気力になったりしているものだと思っていました。その調子のまま仕事も進めていたのですが、突然仕事に力が入らなくなり、やばいと思いながらもほとんど手をつけられない日が続き、上司から呼び出しを受け色々とお叱りを受けたのを覚えています。その後も仕事が効率よく進む日と進まない日が極端に分かれ仲のよかった同僚に勧められ病院に行くことにしました。
引用元:うつ病になったときの話です。一人で悩まず誰かに相談するのは大事ですね。

4. 無気力にならないための5つの予防方法

予防1. コントロール可能な経験をたくさん積んで免疫をつけましょう

過去に環境をコントロールできた経験をしていると、人は、これからも環境をコントロールできるのではないかという予測を持ちやすくなります。
「コントロールできないのは、今回だけであって、次回は今までと同じようにコントロールできるようになるどう」と考えることができ、コントロールできるという信念は損なわれず、無気力になりにくくなります。

予防2. 状況を区別して捉えられるようになりましょう

「あしたには明日の風が吹く」といったように、コントロールできなかった過去の経験を未来に持ち越さないことが大事です。

そのためには、ある場面においてコントロールできないことを経験して無気力になったとしても、異なる場面では、二つの場面は異なることを区別できる場合には、無気力が他の場面に波及するのを防ぐ効果があります。

予防3. 無気力になりにくいという自己イメージをもとう

「自分が何になりうるか」「何になりたいか」「将来何をしているか」と思い巡らす中で、「無気力になりにくい自分」というイメージを持つことをすすめます。

無気力になりにくいような自己イメージを持つことが予防の一手段といえます。

予防4. コントロールできそうになければ適応を試みてみよう

いつも自分が環境をコントロールしなければならないと考えるのではなく、環境に自分が合わせてみても良いという考えを持てることで、無気力にならずに済むこともあります。

予防5. 自分で決定したことや予期することを増やしてみよう

同じようにコントロールできない出来事を経験したとしても、その出来事の発生・タイプ・タイミングなどについて自分で決定できるならば、コントロール不可能と感じることは少なくなります。

自分で決めたことならば、コントロールできたと感じやすいのです。

5. 無気力になってしまった時の対策方法

対策1. 意図的にコントロール可能性を感じられるような生活をしよう

自分は周囲の環境をコントロールできているという考えを持てるようになることがとても重要です。

対策2. コントロールできない経験に出会った時、自分で変えられることをみつけてみよう

コントロールできない経験に出会った時に、無気力が続いてしまう人は、原因を外部環境に帰属させる傾向があります。少しでも自分が変えられることを見つけられるとコントロール可能性を感じられます。

対策3. 自己概念を変えるための心理療法などに取り組もう

認知行動療法など、自身の考え方を認知し、かたよった捉え方をなおすトレーニングをしてみるのもよいです。


<出典> 宮田 加久子著:無気力のメカニズム-その予防と克服のために

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