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2016年9月15日更新

30代・40代も注意!若年性アルツハイマー病の原因は遺伝?症状・体験談・介護保険制度

若年性アルツハイマー病は仕事や家事・育児に忙しくしている年代に発症する認知症です。若年性ならではの特徴や悩みとは?負担を減らすために利用できる「介護保険制度」や相談できる窓口などについてまとめました。
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仕事や子育て…。現役世代で発症する「若年性アルツハイマー病」

アルツハイマー病は高齢者だけの病気ではありません。

仕事に家事に毎日忙しく生活している現役世代であっても認知症を発症することがあります。

厚生労働省の調べでは、65歳以下で発症する若年性認知症患者は日本国内で約4万人いると推定されており、そのうちアルツハイマー病は25.4%を占めています。

若年性認知症基礎疾患内訳

(参照)厚生労働省 若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について

「若年性アルツハイマー病」の特徴

アルツハイマー病の中でも18歳~65歳以下で発症するものを「若年性アルツハイマー病」と呼び、患者さんは特に女性が多いと言われています。

老年性アルツハイマーと同じく、脳内にアミロイドβという老廃物が溜まり脳の神経細胞が壊れ、徐々に脳が萎縮することが原因ですが、老年性認知症に比べ、病気の進行が速いことが特徴です。

また、一部の患者さんに遺伝子の変異という遺伝的要素が見受けられることがあり、「家族性アルツハイマー病」と呼ばれています。

祖父母両親親戚などにアルツハイマー患者がいる場合、可能性は高まりますが必ずなるというわけではありません。

近年の遺伝子研究により、アルツハイマー病になりやすい体質があるということが解明されてきましたが、実際、家族性アルツハイマーの割合は全体の1割程度と高くなく、生活習慣や加齢など様々な要因が複雑に絡み合うことで発症すると言われています。

(参考)若年性アルツハイマー.com
※こちらのサイトでは若年性アルツハイマー病についての詳しい情報がたくさん掲載されています。

「若年性アルツハイマー型認知症」の症状とは。

基本的には老年性アルツハイマーと同じで「物忘れ」から始まります。

若年性の場合、まだ現役で仕事をしていることも多く、「仕事上でも会議の予定を忘れてしまう」「同僚や取引先の顔が分からなくなる」といった深刻な状況になる事があります。

さらに認知機能の低下に伴い、やる気の低下が見られたり、業務が効率的にこなせないといった状態になります。

症状が進行すると、自分がいる場所や時間が分からなくなる「見当識障害」も始まり、若年性の場合、幻覚や妄想といった精神症状が起こりやすくなることがあります。

これは脳機能の低下でうまく神経を伝えられないため起こる症状ですが、若く体力もあるため、興奮、大声を出す、暴力、徘徊などの問題行動につながることもあり、介護者の対応はさらに難しくなります。

後期には運動機能が低下してくるため、このような症状は減りますが、食事が摂れなくなったり、歩くことが難しくなったりと生活全般に介護が必要になります。

発病後の寿命は若年性の場合、15年程度という説もありますが、進行具合や環境などいろいろな要素が関係しているため、なるべく症状の進行を遅らせるように早期治療をすることが重要です。

治療は老年性と同じく、薬物で進行を抑える治療を中心に、さまざまなリハビリなど脳機能の回復をめざす療法も並行して行います。

アルツハイマー型認知症の症状については以下の記事で詳しく説明しています。
静かに進行する怖さ。アルツハイマー型認知症の進行度を表す「3つの段階」

【体験談】普通に生活していた友人が若年性アルツハイマーを発症。

仲のよい友人が、ある時、いつも普通に来れていた私の自宅までの道を忘れてしまい、迷ってしまったと、連絡が入り、迎えに出たのが始まりでした。それから、何度か同じ事の繰り返しが続いたので、心配になり付き添いで、病院に行きました。
検査を受けて、医師の診断は若年性アルツハイマーとの診断結果でした。正直、信じられませんでした。普通に生活をしていた、友人が若年性アルツハイマーだなんて。
その後は、友人の家族が医師と話したそうですが、友人との付き合いは、今でも変わらず続いてます。

(出典)30代で若年性アルツハイマーと診断され通院治療中の友人。

上記の体験談の方も「道に迷う」といった物忘れ症状がたびたび続きました。

一般的に「高齢者の病気」と思われがちな認知症をはじめから疑うことは難しいですが、この方の場合は、幸いにも友人である投稿者さんが患者さんの異変に気付き、病院の受診につながりました。

(参考)認知症ねっと 若年性認知症とは
※こちらのサイトでは認知症についての詳しい情報を見ることが出来ます。

若年性ならではの悩み。仕事、子育て、偏見、将来への不安

現役を引退した後に発症する老年性アルツハイマーに比べ、若年性アルツハイマー病は発症年齢が低いため、現役で仕事家事子育て介護をしている方も多く、病気の進行は家族の生活により大きな影響を与えることになります。

患者さんが一家の大黒柱である場合、病気の進行により退職を余儀なくされ、経済的に困窮する場合があります。

また女性の場合、家事や子育て、介護などに支障が出ることもあり、特に小さいお子さんは親が発病することで、精神的な不安に陥る心配もあります。

それ以外にも、車の運転ができなくなる電化製品や道具が使えなくなるといった様々な障害が起こるとともに、「認知症だから何も分からないのでは?」という周囲からの偏見や、病気が進行した後の人生はどうなるのかといったような将来の不安に悩まされたりと、高齢者のアルツハイマー病よりも深刻な悩みになるケースも多く見られます。

介護保険法の利用で負担減。

病気が進行すると家族だけのケアは不可能になってくる場合もあります。
そのような時は、「介護保険制度」を利用しましょう。

本来、「介護保険制度」は65歳以上にならないと利用できませんが、若年性アルツハイマー病の場合、一部の疾患が原因の場合を除き、40歳以上であれば利用できます

この制度を利用すると、都道府県指定の以下のような介護サービスを1割の自己負担で利用できます。

◆訪問介護(ホームヘルプサービス)

ヘルパーによる掃除や洗濯、買い物、身体介助などを受けることが出来る。

◆訪問看護

看護師による健康や病状チェックを受けることが出来る。

◆デイサービス(通所介護)

日帰りで食事、入浴といった介助受けながら、機能訓練、レクリエーションへの参加などが出来る。

◆デイケア(通所リハビリテーション)

日帰りで、理学療法士や作業療法士から歩行訓練や生活に必要な動作訓練を受けることが出来る。

◆ショートステイ(短期入所生活介護)

30日以内という期限付きで介護施設などに入所し、生活介助や機能回復のための訓練を受けることが出来る。

◆小規模多機能型居宅介護

訪問、通所、宿泊での介護を必要に応じて受けることが出来る。

介護は長期戦です。受けられる支援があると知るだけで、気持ちも少し落ち着いてくるのではないでしょうか?

上記のようなサービスを上手く利用して、介護者の方も意識して休む時間を作りましょう。

介護保険の他にも、患者さんの状況に応じて、傷病手当金障害年金の請求、精神障害者保健福祉手帳の発行など様々な支援を受けられることもありますが、健康保険組合や、市区町村や保健所の窓口など、それぞれ申請先、方法は異なります。

分かりにくい時は、以下のような若年性アルツハイマー病専門の以下の無料電話窓口が設けられていますので、積極的に利用し、相談して進めていくのが良いでしょう。

≪若年性アルツハイマー病の相談窓口≫

若年性認知症コールセンター
フリーダイヤル:0800-100-2707
利用時間:月~土(10:00~15:00)

公益社団法人 認知症の人と家族の会
フリーダイヤル:0120-294-456
利用時間:月~金(10:00~15:00)

若年性認知症サポートセンター
電話:03-5919-4186
利用時間:月・水・金(10:00~17:00)

(参考)認知症ねっと 介護施設・サービスの種類

【募集】アルツハイマー型認知症 治療薬の治験

募集

アルツハイマー型認知症を治療するお薬の開発に協力していただける患者様を募集しています。



対象

アルツハイマー型認知症の症状がある50歳以上の患者様

通院場所

東京都新宿区


治験の詳細を見る
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