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2016年7月26日更新

その症状、本当に体質のせい?生理痛・腰痛・貧血は子宮筋腫が原因かも。まずは自己チェックを。

30代~40代の女性に多い子宮筋腫は、『貧血』『下腹部痛』『生理がダラダラと続く』など日常生活に支障をきたすことも。子宮筋腫には3つの種類があり、腫瘍の出来る場所により症状も異なります。気になる症状、治療法、体験談をまとめました。
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1.40代の4人に1人が持っている!?子宮筋腫とは。

女性の子宮は通常は鶏卵と同じくらいの大きさの平滑筋(へいかつきん)という筋肉でできている臓器です。

妊娠中、赤ちゃんが育つのに合わせて子宮は大きく膨らみ、出産時にはこの筋肉が収縮して赤ちゃんを外へ押し出します。

そんな重要な役割を持つ子宮の平滑筋ですが、何らかのきっかけで異常増殖し、腫瘍が発生することがあります。

この子宮の筋肉にできる腫瘍が「子宮筋腫」です。

婦人科の腫瘍の中で一番多いのが子宮筋腫で、2016年の厚生労働省の調べでは日本で約10万人の患者がいるとされており、40代女性の4人に1人は筋腫を持っていると言われます。

女優の中山美穂さん、お笑いタレントの森三中・大島美幸さんなど芸能界でもたくさんの方が子宮筋腫だったことを告白していて、決して珍しい病気ではありません。

(参考)日本産科婦人科学会 研修コーナー
※こちらの資料には子宮筋腫の症状や原因、治療方法について分かりやすくまとめられています。画像もあり。

 子宮筋腫は良性腫瘍。ガン化の心配はなし!発症原因は不明。

子宮筋腫は良性の腫瘍です。

そのため、ガン化して身体の組織を壊したり、周りに転移するといった心配はありませんが、放っておくとどんどん大きくなる場合があり、下腹部痛や生理が重くなるなど注意が必要です。

なぜ筋腫ができるかはいまだに不明ですが、卵巣から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンと言われる女性ホルモンが関係して起きると考えられています。

なぜなら生理が始まっていない女性には起こらず、閉経すると腫瘍はだんだん小さくなっていくからです。

30代~40代の女性に多くみられ、軽いものだとほとんど症状がないため、本人も気づいていないことが多く、健康診断などの超音波検査で発見されることも多くあります。

(参考)レディースクリニックかたかみ
※こちらのクリニックのサイトには子宮筋腫の症状や種類など詳しい情報が掲載されています。

 2.あなたは大丈夫?気になる子宮筋腫症状チェックをしてみよう!

  • 月経時に強い腰痛、下腹部痛がある。
  • 生理の出血量が多く、血の塊が混じっている。
  • 生理の期間が長い(10日以上)
  • 立ちくらみがあり、貧血気味である。
  • 下腹部を触るとこぶ(しこり)のようなものがある。
  • 便秘症状がある。
  • 頻尿、または尿が出しづらい。

軽症の場合症状のないこともありますが、以上が子宮筋腫の代表的な症状です。

生理痛みが強かったり、出血量が多いと月経困難症と言われますが、なんとなく体質だから仕方がないと思い込んでいませんか?

もしかしたら気になるその症状は子宮筋腫が原因で起きているのかもしれません。

まずは自己チェックをしてみて、いくつか心当たりがある場合は、一度婦人科を受診してみましょう。

 【体験談】中学の頃から続く生理の痛み。30代になっても変わらず受診したところ子宮筋腫が発覚!

 中学生の頃から、生理痛が、いつも酷くて貧血になる事もありました。

そして、30代になっても、生理痛は同じで、友人から勧められた事もあり、

初めて産婦人科に行き、検査をしたら、子宮筋腫でした。

(出典)生理痛が酷く貧血にも。産婦人科で検査をしたら子宮筋腫と判明。

 【体験談】お腹のしこりが気になり受診。検査の結果、たくさんの筋腫が発見!

2009年2月にお腹になにかごりごりするものがあることに気づき、軽い気持ちで近くのかかりつけの内科を受診しました。エコーでお腹を見てもらったところ、ごりごりの正体は子宮筋腫であることがわかり、近くの総合病院の産婦人科で見てもらえるように紹介状をもらいました。

近くの総合病院で受診し、MRIをとってみると、筋腫は大きいものが6㎝×7㎝のものが2つ、その他に小さな筋腫が20個から30個あることがわかりました。

(出典)多発性子宮筋腫の内視鏡手術。約20個の筋腫を摘出。

上記の方の体験談にもあるように、腫瘍も1つではなく、いくつもできることがあります。(多発性子宮筋腫)

大きいものはサイズも10㎝以上にもなり、膀胱や骨盤の中の臓器などを圧迫し、頻尿や便秘、腰痛を引き起こす場合があります。

子宮筋腫になりやすい人はいるの?遺伝や体質は関係ある?

詳細な発症のメカニズムが分かっていない子宮筋腫。

米粒くらいの腫瘍を含めると、8割の女性にあるとも言われ、生理のある女性であれば誰でも発症する危険性があります。

気になる遺伝性についてははっきりとは認められていませんが、母親や姉妹に子宮筋腫の方がいると3割程度発症率が上がるというデータもあり、遺伝性を主張されるお医者さんもいらっしゃいます。

また、昔から欧米に多くみられた子宮筋腫が、近年の日本人の食の欧米化以降に患者数が増えていることから、遺伝ではなく、食習慣によるものではないかという見方もあります。

高脂肪、高カロリー食を普段から良く食べている家庭では、その家族も同じような食習慣、食の嗜好になるため、結果的に発症リスクが高まるのではと考えられているのです。

(参考)子宮筋腫.com
※こちらは、子宮筋腫を正しく理解して治療に活かすことを目的に運営されているサイトです。

症状が似ている!間違いやすい悪性腫瘍「子宮肉腫」

子宮筋腫とよく似た症状が起きる悪性腫瘍に「子宮肉腫」があります。

全体の0.5%と多くはありませんが、急激に増殖し、転移をする恐ろしい悪性腫瘍で、抗がん剤や放射線などのがん治療では効果がありません。

1回の超音波検査などで見分けるのは不可能であるため、定期的に経過観察を行い、急激に大きくなっている場合などは子宮肉腫が疑われ、MRIなどの追加検査を行います。

その時点で疑わしいものが見られたときは、開腹手術に進み、最終的に専門医の顕微鏡による組織検査で診断されることになります。

まずは急激な変化が起きていないか、定期的な経過観察を続けることが重要です。

(参考)日本産婦人科学会 子宮筋腫
※こちらのページには子宮筋腫の情報が詳しく載っており、子宮肉腫の可能性についても触れています。

3.子宮筋腫には3つの種類がある!腫瘍の出来る場所で症状にも違いが。

子宮筋腫は腫瘍ができる部位により、以下の3つの種類に分けられます。

場所によっては症状にも違いが出てきます。

筋層内筋腫(きんそうないきんしゅ)

子宮筋腫の中で一番多くみられるタイプで全体の70%程を占めています。

子宮の筋肉層のなかに腫瘍ができる場合で、腫瘍が大きくなるにつれて子宮の内側の子宮内膜が伸び、生理痛がひどくなったり、出血量が増え、ダラダラと10日以上も生理が続くことがあります。

このタイプの腫瘍はゆっくりと成長するため、本人も気づきにくく、筋腫のふくらみを太ったのかと勘違いしてしまうこともあります。

漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)

腫瘍が子宮の外に向かって大きくなっていくタイプの筋腫で、月経関連の症状(生理痛や経血量の増加)がほとんどないため、大きくなるまで気が付かない事もあります。

通常サイズだと60g程度の子宮ですが、筋腫が大きくなることにより1~2㎏程となる事もあります。

粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)

子宮の内側に向かって成長するタイプの筋腫です。

この部分に筋腫ができると、受精卵の着床するスペースがなくなったり、子宮の内壁が固くなったりするため、妊娠しづらくなることがあります。

下腹部痛や生理がダラダラと長く続くなど、月経困難の症状が一番強く出るタイプですが、全体の1割程度とあまり多くはありません。

(参考)レディースクリニックかたかみ

4.子宮筋腫の治療はどんなものがある?薬物療法と手術療法

自覚症状がなければ治療の必要なし!腫瘍の大きさと症状の重さは比例しない!

子宮筋腫には何㎝になったら手術する、といったようなはっきりとした治療基準はありません。

極端な話、大きな筋腫があったとしても、本人に痛みや生理の異常などがない場合、治療は行わず、経過観察となります。

生理痛や月経過多による貧血などの自覚症状があり、腫瘍が大きく他の臓器への影響が出るような場合には治療を行うことになります。

治療法には大きく分けて、薬物による治療手術による治療の2種類があります。

1.子宮筋腫の薬物治療とは?

薬物による治療は、症状を改善することは出来ても、根本的に腫瘍をなくすことは出来ません。

一次的に辛い症状を緩和するためや手術に向けて症状を安定させる時などに補助的に使われる場合もあります。

例えば、貧血症状が強い時は、血色が悪い、動悸、息切れ、だるさ、立ちくらみなどの症状が現れます。

この場合、鉄剤を飲んだり、出血量を減らすお薬を使ってこれらの症状を改善させる対症療法をとります。

また、低用量のピルはエストロゲンとプロゲステロンなどの女性ホルモンのバランスを安定させることができ、生理にまつわる辛い症状の緩和に効果があります。

さらに、お薬で更年期と同じような偽の閉経状態にしてしまう治療を行うこともあります。

子宮筋腫は閉経し、女性ホルモンの分泌がなくなると小さくなりますが、お薬(Gn-RH製剤:スプレキュア、リューブリンなど)で一時的に月経をとめることで、同じように腫瘍を小さくし、症状の改善をはかります。

ただし、この偽閉経療法(Gn-RHアゴニスト)には頭痛や骨粗鬆症といった副作用もあるため、半年を超えての治療は行いません。

2.子宮筋腫の手術療法とは?

手術療法にもいくつかの代表的な種類があります。

子宮を全部摘出する「子宮全摘術」は子宮を取り除いてしまうため、再発の可能性はありませんが、妊娠もできなくなるため、出産を望んでいる場合には適しません。

また、子宮鏡(膣から子宮鏡を入れ電気メスで腫瘍を削りとる)や腹腔鏡(腹部に数か所の小さい穴をあけ、そこから腹腔鏡を入れ電気メスで腫瘍を削り取る)といった内視鏡手術を行うこともあります。

内視鏡を使っての手術は傷跡も小さく、術後の回復も早い、妊娠も望めるなどのメリットがありますが、再発もしやすく、手術中の出血量が多くなるなどのデメリットもあります。

最近では大腿部からカテーテルを入れ、人工的に子宮動脈を詰まらせ、筋腫の栄養を絶ってしまう「子宮動脈塞栓術(UAE)」などの新しい手術法も出てきています。

どの手術法が向いているかは、それぞれのライフスタイルや年齢、出産の希望などによっても違うので、婦人科の主治医の先生とよく相談し、十分納得してから行う必要があります。

(参考)レディースクリニックかたかみ
(参考)日本産婦人科学会 子宮筋腫

5.症状を悪化させないため、予防のため、気を付けたい事とは?

欧米化された食事、季節に関係ない薄着ファッションなど、現代のライフスタイルは子宮筋腫になりやすい条件が揃っていると言っても良いでしょう。

誰でもなりうる危険性のある子宮筋腫。

予防をしたい方、症状の悪化を防ぎたい方は意識的に、普段から以下のようなことに気を付けましょう!

食事に気を付ける!

高脂肪、高カロリー、動物性食品を摂りすぎないようにしましょう。

また、身体に良い大豆や大豆食品ですが、植物性エストロゲン(イソフラボン)が含まれているため、症状が気になる時は控えめにしましょう。

栄養価が高く、食物繊維が豊富な緑黄色野菜、海藻類は普段からたくさん摂るようにしましょう。

食物繊維には余分なエストロゲンを排出する作用があるとも言われています。

冷えに気を付ける!

冷えは万病の元と言われます。

冷えは血行不良をおこし、ホルモンのバランスを崩すため、子宮筋腫にとっても良くありません。

おしゃれのための薄着や、冷たい飲み物、冷房の効きすぎなどに気を付けましょう。

食事も身体を冷やす、夏野菜(なす、きゅうり、トマト)、大量の砂糖が使われた食品、コーヒーなどは避け、身体を温める作用のあるカボチャ、ニンジン、玉ねぎなどの根菜を積極的にとりましょう。

調理法も、サラダなどの生食よりも、煮物、蒸すなど加熱するようにしましょう。

自分の身体の状態を知る!定期検診を受けましょう。

女性の身体はとてもデリケートです。

精神的なストレスや睡眠不足など、ちょっとしたことでホルモンバランスが崩れ、生理が止まったり、逆に長引いたりすることもあります。

仕事や家事・育児に忙しい毎日を送っていると、生理の状態など気になる症状があっても、後回しにしてしまいがちです。

子宮筋腫があるからといって必ずしもすぐに治療が必要になるわけではありませんが、そのまま放置してしまうと腫瘍が大きくなり、徐々に辛い症状が引き起こされ、日常生活に支障をきたすことになりかねません。

子宮筋腫は不妊の原因にもなるので妊娠・出産を希望される方は特に注意が必要です。

そのためにも定期的に婦人科検診を受けるようにしましょう。

専業主婦の方でも、市区町村などで超音波検査など婦人科検診の助成を行っているところは沢山あります。

生理に変化が現れたり、気になる症状がある時に限らず、毎年コンスタントに健診を受けることが、子宮筋腫の早期発見には大切であり、自分の身体の状態の再確認をするきっかけになります。

まずは「1年に1度、必ず婦人科検診を受ける」こと。これを習慣にしましょう!

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