麻疹(はしか)、いつ予防接種しましたか?一人暮らしの方は要注意!
1. はしかの接種率の現状。日本の対応はまだまだ甘い!?
「麻疹の予防接種?あれでしょ?あのハンコみたいな跡が残るやつ。」
そうではありません。ハンコの注射は結核の予防接種です。
インフルエンザウィルスや結核の予防接種と違い、人からも、そして国からも忘れられがちなのが麻疹(はしか)ワクチンの予防接種です。
参照:年齢別麻疹、風疹、MMRワクチン接種率-国立感染症研究所
こちらの国立感染症研究所が出しているデータから分かるように、一度も麻疹の予防接種を受けたことのない人は必ず存在します。
2005年時点のデータからみると20代以上、現在の30代以上の接種率が軒並み90%を割り込んでいます。
この有様では、「麻疹の輸出国」だの「麻疹予防の時代遅れ」なんて言われても仕方ありません。
また、2015年には「日本は麻疹の排除状態にある」と宣言がWHO(世界保健機関)から出されました。
大変喜ばしいことですが、しかしそれは単に無くなっているのではなく、運よく見つかっていないだけではないでしょうか。現在も起こり続けるはしかの感染をみて思います。
根絶や排除という状態は、全国民が麻疹の危険性を理解して万一罹らないように予防接種を定期的に必ず受ける習慣が根付いている。
そのような状態を指す言葉と思います。
2. 一人暮らしの麻疹(はしか)対策法、感染前も感染後も落ち着いた行動を!
高校生や大学生は自分から予防接種受けに行きたいなんて普通言いません。
ですので、親にとって「子供に予防接種を受けさせる義務」は「子供に教育を受けさせる義務」並みに大切なことでしょう。
実家で暮らしているならば、親が注意して病院に予防接種を受けに行かせれば良いのですが、果たして一人暮らしをしている学生は一体どうすればいいのでしょうか?
①母子手帳を確認!
これは親の協力が必要になってきます。
何度も受けに行くことがある麻疹は、以前接種してから何年経過しているのかは案外親も自分も覚えていません。
あいまいな記憶より、確かな記録を頼りに自分の予防歴を確認しましょう。
「あの時、あんたこんな病気に罹ったのよ~」と親子で病気の思い出話に花を咲かせるのも良いかもしれません。
②健康保険証を用意!
一人暮らしの場合は自分専用の健康保険証が必要になってきます。病院では親の健康保険証のコピーでは通用しないので、忘れずにしっかり用意しましょう。
③学校の保険センターなどに相談
学校のかかりつけ医に相談して、予防接種にかかる費用や手続き、病院を紹介してもらいましょう。
慣れない土地で、病院の情報を知りたい方には、病院検索サイトCaloo(https://caloo.jp/)がおススメです。
④まずは病院という意識を忘れない!
一人暮らしでは、自己責任が生活の中で占める割合が実家に比べてとても大きいです。
麻疹の初期症状は風邪によく似ているので、この位だったら講義に行ける、バイトに行けると症状や具合を自己判断せずに、まずは熱を測り、病院へ行くようにしましょう。
麻疹の感染はあっという間に広がります。無意識のうちにパンデミックの元にならないよう、細心の注意が求められます。
⑤保護者の方へ
もし不安に思ったら、子供と一度連絡を取りましょう。「便りが無いのが良い便り」といいますが、そうも言ってられません。
お子さんに悪い虫(ヒトではなくウィルス)の危険が迫っているかもしれませんから、連絡はこまめに取るのがおススメです。