カテーテル治療で「切らない」手術も可能に!「下肢静脈瘤」の診断と治療方法
下肢静脈瘤は下肢(足)の静脈の血液が逆流し、うっ滞することで発症する疾患です。
静脈の血管が浮き上がり、むくみやだるさ、こむら返りといった症状が現れるほか、進行すると皮膚の色素沈着、湿疹・かゆみを生じ、最もひどくなると潰瘍(かいよう)を伴う場合もあります。
2014年に医療機器メーカーが行った調査*1では、日本国内における下肢静脈瘤の疑いのある人の数は推定1,160万人で、「30代以上の女性の5人に1人が下肢静脈瘤の疑いがある」との報告もあり、現在では決して珍しい病気ではありません。
特に女性の場合、外見を気にして「スカートがはけない」「人前で足を出せない」といった切実な悩みになる事も多く、日常生活における生活の質(Quality Of Life)を大きく下げてしまうことがある一方で、このような症状が病気によるものとは思わず、「年齢や体質が原因だから仕方ない」と諦めて治療を受けていない患者さんが多いのも現状です。
下肢静脈瘤は、れっきとした静脈の病気で、治療によって根治が可能です。
ただし、進行するほど日常生活への影響は大きくなるので、早めに病院を受診し、積極的に治療を始めることが重要です。今回は下肢静脈瘤の治療法についてご紹介していきます。
*1 2014年 日本コヴィディエン株式会社 「足の不調と疾患/下肢静脈瘤に関する意識調査」
下肢静脈瘤の原因や症状、予防法については以下の記事で詳しく説明しています。
足のむくみ・だるさ・こむら返りは下肢静脈瘤の初期症状かも?気になる原因や症状、予防法
1.治療が必要な下肢静脈瘤とは?
一言で下肢静脈瘤と言っても、発症初期の軽症のものから症状が進行した重症のものまで患者さんによって症状はさまざま。必ずしもすべての静脈瘤がすぐに治療しなければならないという訳ではありません。
例えば、下肢静脈瘤の中でも軽症で、自覚症状がほとんどない「網目状静脈瘤」や「クモの巣状静脈瘤」の場合、患者さんが見た目を気にして治療を望む場合以外は治療の必要はなく、経過観察で差し支えありません。
下肢静脈瘤で治療が必要とされているのは、血管が浮き出て外見的に気になる場合や、つらい自覚症状がある場合、さらに症状が進行してうっ滞性皮膚炎を起こしている場合などです。
「以前よりも足の血管が膨らんできた」「むくみやだるさが以前よりもつらくなってきた」「睡眠中、頻繁に足がつるようになった」などの自覚症状が現れてきた場合には、下肢静脈瘤の症状が進行している可能性があります。
忙しいからといってそのまま放置してしまうと症状が進行してしまう場合もあるので、気になる症状がある時は、早めに医療機関を受診し、血管の状態をチェックする検査を受けましょう。
何科を受診すればよい?血管外科や下肢静脈瘤専門外来の受診がおすすめ
下肢静脈瘤の症状は、通常のケガなどに比べると原因や症状が分かりにくいため、何科に行くべきか迷ってしまうこともありますよね。
現在、下肢静脈瘤の治療は外科や形成外科、皮膚科など多くの診療科で行われていますが、血管外科(心臓血管外科も含む)ではより専門的な治療を受けることができます。
血管外科にはあまり馴染みがないという方も多いと思いますが、血管外科は血管に関する病気の治療を専門に行っている診療科です。下肢静脈瘤は血管外科の中で扱われているメジャーな病気です。
医療機関によっては下肢静脈瘤の専門外来や下肢静脈瘤専門クリニックもあります。
このような医療機関では静脈瘤の治療を専門にしている医師が在籍しているので、治療実績も多く、たくさんの下肢静脈瘤の症例に精通していることでしょう。
下肢静脈瘤の診断法は?
病院を受診すると、「いつから症状が出たか?」「どれぐらいの頻度で起こるか?」「時間帯により症状に差があるか?」など、医師による問診や症状のチェック、診察(視診、触診)とともに、超音波を使った検査が行われます。
超音波検査(エコー)は、超音波を体に当てて、その跳ね返り具合を解析し、映像として表す検査です。
X線のような体への影響も心配ないため、がん検診や妊婦健診など、今では多くの検査に使用されています。
検査では、患部に透明なゼリーを塗り、プローブ(超音波の発信と受信を行うセンサー)と呼ばれる部分を患部に当てて、静脈の太さや逆流の有無、血液の流れるスピードなどを確認します。
特別な準備などは必要なく、結果もすぐ分かる上に痛みもないので、患者さんにとってはストレスなく行える検査です。
エコー検査は、健康保険が適用できます。
初診で超音波検査をした場合、自己負担の金額は約2,800円程度(3割負担の場合)となります。(※一割負担の場合約940円)
(画像引用)超音波検査装置(エコー)GE LOGIQ e Premium 目黒外科
※目黒外科で使用されているエコー。最高の機能・画質を誇る超音波検査装置です。
下肢静脈瘤の治療の目的は「症状改善」と「見た目の改善」
下肢静脈瘤の治療は、「むくみやだるさなどのつらい自覚症状を改善する治療」と「盛り上がった血管や血液のこぶなどの外見を改善する治療」の大きく二つに分けられます。
また、症状を改善するための治療であっても、保存的な治療で済むのか、外科的な根治治療が必要なのかなど、それぞれの患者さんによって最適な治療は異なります。
どのような治療を行うのかは、検査結果を元に、医師とよく相談の上、患者さんの生活スタイルや希望なども考慮して決定されます。
2.下肢静脈瘤の症状を改善させる治療にはどんなものがある?
むくみやだるさ、就寝中のこむら返りなど下肢静脈瘤によって起こる症状は、静脈瘤の状態が進行するほど頻繁に起こるようになって慢性化していくため、患者さんは日々、つらい症状に悩まされるようになります。
これらの不快な症状を改善するための治療にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
弾性ストッキングによる「圧迫療法」
下肢静脈瘤の一番のベーシックな治療とも言えるのが、弾性ストッキングによる「圧迫療法」です。
まだ症状がそれほど進行しておらず、外科的な処置が必要ない軽症の場合に保存的な治療として行うほか、妊娠中や仕事などの都合ですぐに手術ができない時などに進行を抑える目的で行われる場合もあります。
「弾性ストッキング」とは医療用に作られたストッキングで、特殊な編み方をされた生地で足をしっかりと圧迫できるように作られており、圧力は足首から上にいくほど段階的に低くなるように計算されています。
外側からの適度な圧でふくらはぎの筋ポンプ作用と逆流防止弁の両方を強化できるので、足の血液が心臓方向へ戻りやすくなり、むくみやだるさといったつらい症状を和らげることができます。
(画像引用)弾性ストッキング着用で得られる効果 目黒外科
※弾性ストッキングを着用するとふくらはぎが圧迫され、足に溜まっていた血液が上方向に戻りやすくなります。
弾性ストッキングには、膝上までのタイプやひざ下までのハイソックスタイプ、下半身全体をカバーするパンストタイプなど、いくつかのデザインがありますが、きちんとした効果を得るためには、正しいサイズや型を選ぶことが肝心です。
医療機関では、より高い効果を得るために「弾性ストッキングコンダクター*1」という専門の資格を持った医師や看護師がフィッティングを行っているところもあり、履き方のアドバイスなどを受けることもできます。
弾性ストッキングの費用は1足あたり3,500円程度から購入できますが、健康保険が適用できないため、全額実費となります。
履くだけで手軽に治療が始められるという点が圧迫療法の大きなメリットですが、履き口が堅くて履きにくい、夏場の着用は足が蒸れるなどのデメリットもあります。
また、あくまでも血液のうっ滞を解消する一時的な方法であるため、静脈瘤を根本的に治すためには外科治療が必要になります。
*1 弾性ストッキングコンダクターとは日本静脈学会が認定する資格で、医療機器である弾性ストッキングの効果を十分に発揮するため、ストッキングの種類・サイズの判断、着用時の指導、着用後の不満や問題点の相談を受け適切な指導を行います。
(画像引用)弾性ストッキングの種類 目黒外科
※患者さんの症状や用途によって使い分けられます。(マタニティ用もあり)
弁が故障した静脈を引き抜く「ストリッピング術(静脈抜去術:じょうみゃくばっきょじゅつ)」
ストリッピング術とは、弁が壊れて機能しなくなってしまった静脈を取り除くことで血液の逆流をなくす外科手術で、100年以上も前から行われている古典的な手術です。
腰椎麻酔(または全身麻酔)をした後、膝下や足首を数㎝切開したところから、静脈の中にストリッパーといわれる特殊な細いワイヤー(針金)を挿入します。足の付け根(そけい部)を切開して静脈の外にワイヤーを出します。ワイヤーと静脈を糸で結びつけ、ワイヤーを静脈ごと一気に抜き取ります。
逆流防止の弁が故障している血管そのものを取り除いてしまう手術なので、静脈瘤の根治が可能です(まれに再発が見られる場合もあり)。
そのため以前は、下肢静脈瘤のスタンダードな治療として行われていましたが、2011年に血管内焼灼術(後述します)が保険適用され、より負担の少ない方法として普及してきているため、以前よりも行われるケースは少なくなっています。
静脈を引き抜くため、血管内焼灼術(後述)と比べると術後の痛みや腫れはやや強くなります。また、手術後は弾性包帯をぐるぐる巻いて足を圧迫しますが、2週間程度は内出血によるアザが残ります。
通常は2~3日の入院が必要になりますが、最近では麻酔方法が改良され、日帰りで実施できる医療機関も増えています。
ストリッピング法も下肢静脈瘤の治療として健康保険の適用が認められています。
片足の手術で3割負担の方の場合、約33,000円程度(※1割負担の場合11,000円)ですが、麻酔の使用量(体の大きさで異なる)や、両足か片足かによっても費用は変わってきます。
(画像引用)ストリッピング術の方法 目黒外科
※数か所皮膚を切開し、ストリッパーという器具を用いてダメになってしまった静脈を引き抜きます。
現在の治療の主流!カテーテルで静脈を焼いて閉塞させる「血管内焼灼術(けっかんないしょうしゃくじゅつ)」
「血管内治療」や「カテーテル治療」とも呼ばれ、静脈にカテーテルという細い管を挿入し、先端から出る熱によって静脈を焼いて閉塞させる治療法です。
局所麻酔で行うことができ、メスによる皮膚切開をしないので従来の手術方法であるストリッピング術と比べると、術後の痛みや内出血が非常に少ないのがメリットです。
術後の傷跡も目立たないため、現在では血管内焼灼術が下肢静脈瘤治療の主流となっています。
カテーテルの熱により焼けて閉塞した静脈は固く縮み、半年から1年程度で体に吸収されて消滅します。
治療時間は片足あたり10~15分程度と短く、患者さんの体に負担の少ない治療法であるため、ほとんどの場合日帰りで手術を行うことが可能です。
血管内焼灼術には、レーザー(主に波長1470nmの光*1 )を使う場合と高周波(ラジオ波)を使う場合の2つの方法があります。
施術の時間や術後の経過などに大きな違いはありませんが、高周波は「蛇行が少なくまっすぐな静脈」に使用するのに対し、レーザーは「静脈がとりわけ太い」「静脈の蛇行が強い」ケースなどに柔軟に対応できるのが特徴で、患者さんの静脈瘤の状態によって使い分けられます(※ レーザーと高周波の両方の治療を行っている目黒外科での使い分け)。
ただし、静脈が蛇行しすぎてカテーテルが入らないなど、血管内焼灼術自体ができない場合もあります。
血管内焼灼術はレーザー、高周波のどちらの場合でも保険が適用できます。
片足の治療の場合、3割負担で45,000円(※1割負担の場合15,000円)程度となります。
*1 ナノメートルとは波長を表す単位。1nm=0.000001 mm
(画像引用)血管内焼灼術 目黒外科
※小さく開けた穴からカテーテルを入れ、ダメになった血管を焼いて閉塞させます。
血管を縛って逆流を止める「高位結紮術(こういけっさつじゅつ)」
結紮(けっさつ)とは「血管を結ぶ、しばる」という意味であり、高位結紮術は足の付け根(そけい部)や膝の裏の皮膚を1~2cm程度切開し、逆流の原因となっている静脈を糸でしばって逆流を抑える手術です。
ストリッピング法に比べ、局所麻酔で手軽に行うことができ、日帰り治療が可能なため、20年程前この治療方法が盛んに行われていた時期がありましたが、のちに再発率が高いことが分かってきたため(10年間で4~5割が再発)、現在では高位結紮術を単独で行うことは少なくなりました。
硬化療法(後述)と併用で行われることがありますが、下肢静脈瘤の原因となっている血管が蛇行しているケースや血管が細くて(4㎜以下)カテーテルの挿入ができないケースなど、血管内焼灼術が行えない特殊なケースにのみ検討される手術です。
高位結紮術もほかの治療法同様、健康保険が適用されます。
片足の場合、3割負担で15,000円程度(※1割負担の場合5,000円)が目安です。
(図)下肢静脈瘤の治療~症状を改善させる治療法比較 Calooマガジン編集部
※画像をクリックすると図が拡大されます。
3.より美しく!見た目を改善する治療にはどんなものがある?
以下にご紹介する治療は、静脈瘤の美容的な改善を目的に行われる治療法で、軽症の静脈瘤や再発が見られる時などにも行われます。
壊れた血管を閉塞させて固める「硬化療法」
硬化療法とは、静脈瘤に直接「硬化剤」という薬を注射して血管を固めてしまう治療です。
空気と混ざって泡状(フォーム)になった硬化剤を細い注射針で注入すると、患部を刺激して炎症が起こり、ガーゼなどで圧迫すると血管はしこりのように固く小さくなります。
固められた静脈は、半年ぐらいで体内に吸収されていきます。
治療は1回15分程度、治療回数は治療範囲にもよりますが、外来で簡単に行うことができるのがメリットです。
ただし、フォーム硬化療法は、網目状静脈瘤やクモの巣状静脈瘤のような軽症の小さな静脈瘤や再発した静脈瘤、陰部静脈瘤、血管が太くなっていない側枝型静脈瘤の治療に適している治療であり、伏在型静脈瘤のような大きな静脈瘤にはあまり効果がなく適しません。
◆硬化療法の副作用について
治療を行った後、しこりによる痛みや色素沈着(シミ)が現れることがあるほか、「眼が見えにくい、チカチカする」といった神経的な副作用がまれにありますが、一時的なもので短期間で改善しますので心配はありません。
硬化治療もほかの治療同様、保険適用ができます。
費用は3割負担の場合、1回あたり5,000円程度(※1割負担の場合2,000円程度)と治療費がリーズナブルなのもメリットです。
(画像引用)硬化療法 目黒外科
※硬化剤を注射器で注入し、その後、2日間弾性包帯で圧迫します。
(画像引用)硬化療法の症例 目黒外科
※青く蛇行して盛り上がっていた血管が治療後には目立たなくなっています。
細かい毛細血管を目立たなくする!皮膚への「レーザー照射」
クモの巣状静脈瘤のように小さくて細かい毛細血管に起こる静脈瘤の場合、硬化療法のようにピンポイントで注射針を指すのはとても難しく、硬化剤が血管の外に漏れてしまうこともあるため、確実に目立たなくしたい場合には皮膚へのレーザー照射という選択肢があります。
クモの巣状静脈瘤や網の目状静脈瘤は軽症であっても、ふくらはぎなど、目立つ場所にできることが多いため、審美的な目的で治療を望む患者さんも少なくありません。
治療に使用されるロングパルスYAGレーザーは、皮膚の深い部分まで届く波長の長いレーザーで、真皮のコラーゲンを増やす効果のほか、血管に反応する性質があります。
照射する際に、多少の痛みや赤みが出ることがありますが、あらかじめ麻酔用のシールを貼っておいたり、外用薬や冷やすことで症状を和らげることができ、症状は徐々に治まります。
ただし、下肢静脈瘤に対するレーザーの皮膚照射は現在、保険の適用が認められていないため、治療は全額自費で行われます。
費用は医療機関によって異なり、照射する大きさなどによって変わってきます。
※(参考)10㎝四方で20,000円、片足全体で70,000円程度
治療後の患部を審美的にきれいにする「スタブ・アバルジョン法(stab avulsion)」
血管内焼灼術を行って血管の逆流を抑えると、半年ほどかけて静脈瘤のサイズは徐々に小さくなりますが、完全になくなる人は約4割程度で、多少は静脈瘤が残ることがあります。
そのため、外見的に静脈瘤のボコボコをきれいにするためには、残っているこぶを切除する必要があります。
皮膚に局所麻酔をした後、注射針で小さな穴を開け、そこからフックがついた特殊な器具を使い、静脈瘤を引っ張り上げて取り出す「スタブ・アバルジョン法」という方法が主流となっています。
治療に必用な穴の大きさは1mm程度ととても小さいため、治療後に傷を縫う必要がなく、傷跡もほとんど残さずに静脈瘤を切除することができます。
スタブ・アバルジョン法は日本の保険診療では治療費の算定が認められていません。そこで、ストリッピングや血管内焼灼術を行った際に「無料サービス」として行われているのが実情です。
このように下肢静脈瘤の治療は、単独で行う場合だけでなく、いくつかの治療法を組み合わせて行うことで、つらい症状の改善だけにとどまらず、審美的にも静脈瘤をよりきれいに治すことが可能になります。
(図)下肢静脈瘤の治療~見た目を改善する治療比較 Calooマガジン編集部
※画像をクリックすると図が拡大されます。
4.安心して治療を受けるために。下肢静脈瘤治療の病院選びのポイントは?
ここまで、下肢静脈瘤で行われる治療についてご紹介してきました。
下肢静脈瘤自体は悪性の病気ではないので、必ずしもすぐに治療が必要という訳ではありませんが、早期に治療を開始した方が、より多くの選択肢から治療法を選択できて治療内容も軽く済むため、経済的な面でもメリットは大きいと言えるでしょう。
下肢静脈瘤の治療は多くの医療機関で行われていますが、納得のいく結果を得るためには、信頼できる医師を探す事が先決です。最後に、病院選びのポイントを4つにまとめましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。
① 治療実績が豊富
下肢静脈瘤の治療は、1つの治療を単体で行うだけではなく、「血管内治療+スタブアバルジョン法」「血管内治療+硬化療法」「血管内治療+ストリッピング術」など、複数の治療法を組み合わせて行うことで、より満足度の高い結果を得られます。
治療実績が豊富ということは、多くの患者さんに接し、さまざまな治療も行ってきているので、それだけ技術力や経験値が高いということ。医師の幅広い知識の中から、それぞれの患者さんの症状に合わせた最適な治療法を組み合わせ、提案してもらうことが可能です。
過去の治療実績は、医療機関のHPなどに公開しているところも多いので事前にチェックしてみましょう。
② 設備が整っている
静脈瘤の治療は、ストリッピング術になるのか、血管内焼灼術になるのか、それぞれの患者さんで内容が異なりますが、静脈瘤の治療を行っていると謳っている医療機関でも、中には弾性ストッキングを履くよう勧められるだけで外科手術は行っていないというところもあります。
最新の治療器や検査機器の導入にも力を入れ、より多くの治療に対応できる下肢静脈瘤の治療に重点を置いている医療機関を選びましょう。
③ 仕上がりにもこだわる
患者さんにとって、長年苦しんできた「むくみ」や「だるさ」などの自覚症状がなくなるだけでもありがたいことですが、特に女性の場合、治療後もこぶや色素沈着、傷などが残ってしまうようでは生活の質が高くなるとは言えません。
患者さんの治療の満足度をさらに上げるため、静脈瘤をよりきれいに治すことにも重点を置いた治療を提案してくれる医師を選びましょう。
④ 患者さんの不安を減らす工夫
外科的な治療は不安や緊張がつきもので、患者さんにとって大きなストレスになります。治療の必要性や内容、術後に起こる可能性のある症状まで丁寧に説明してくれる医師を選びましょう。
また、同じ内容の治療であっても、麻酔は極細の針でゆっくり注射するなど、痛みを和らげるためのケアにも気を配り、患者さんの不安を減らすための工夫を行っている医療機関なら安心して治療を受けることができます。
⑤ 医師やスタッフの対応
自分の体の治療を委ねるのであれば、信頼できそうな医療機関が良いですよね。診察に行くのが不安で躊躇している方は、医療機関が行っている無料説明会や健康セミナーなどに参加してみるとよいでしょう。医師の話しや質問の受け答えのしかた、スタッフの雰囲気などを事前に知ることができるうえ、下肢静脈瘤について事前に理解を深めてから診察を受ければご自身が納得のいく治療方法を選択することができると思います。
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