セルフ診断チャートでチェック!種類別「しみ」の特徴と症例イメージ
寒かった冬が終わり、陽のぬくもりにホッとしたのもつかの間、晴れた日の窓ぎわは、ちょっと日差しがジリジリ感じることも。
そんな季節の変わり目は、急に忙しくなったり、体調も崩しやすかったりと、色々ストレスを感じる出来事も増える時期。
ふと鏡を見ると……「しみ」発見!!
それもそのはず、春は一気に紫外線量が増える時期。
実は2月の半ば頃から、紫外線の量(紫外線が人体に及ぼす影響度:UVインデックス値)は、「日中は日陰の方が良い」というレベルにまで増えています。
穏やかな日差しだからといって、無防備に過ごしていると、気付かぬうちに、肌は大量の紫外線ダメージを受けているかもしれません。
また、一言「しみ」と言っても、先天性か後天性か、できる場所や色などによって、実は医学的にはいくつかの種類に分かれています。
今回は、そんな「しみ」の種類や特徴・注意点について、セルフ診断チャートや症例イメージと一緒にご紹介します。
1.あなたの「しみ」はどんなタイプ?-「しみ」診断チャート
「しみ」と言っても、医学的にいくつかの種類に分かれています。
そして、その種類によって、「しみ」の原因や治療法は異なります。
その「しみ」は左右対称?子どもの頃から?体にも?……「しみ」のセルフ診断チャート
まずは、自分にできている「しみ」がどんなタイプなのか、簡単にチェックしてみましょう!
(しみセルフチェック! ※画像をクリックすると、拡大します。)
※この診断チャートは、「しみ」の種類を保証するものではありません。
あくまでも確定診断や治療方法など詳細については、医療機関を受診し、医師による診察にてご確認下さい。
2.似ているようで違う種類の「しみ」……それぞれの「しみ」の特徴と注意点
先天性しみ:そばかす(雀卵斑)-頬・鼻の周りに小さな点でたくさんできる。
先天性のしみの代表格。
- 【別名】医学的には、雀卵斑(じゃくらんはん)。また、夏日斑(かじつはん)と呼ばれることも。
- 【しみの色・形】薄い茶色、米粒~小豆大(2~4ミリ位)な小さな「しみ」がたくさんできる。
- 【できやすい部位】頬や鼻の周り、背中の上の方や手・腕にできる場合も。
- 【原因】遺伝(白人や色白な人に多い染色体性優勢遺伝)
- 【好発年齢】5歳頃~。ピークは思春期。
- 【注意点】春~夏の紫外線や妊娠によって、悪化する(目立つようになる)場合もあるので、要注意。
後天性しみ:①肝斑(かんぱん)-頬骨に沿った、薄茶色でもやっと左右対称。
「しみ」に悩む30代~50代女性の約3割に見られる症状。
- 【しみの色・形】薄い茶色がもやのように広がる。遠目からみると、広がった「しみ」が名前の由来となった“肝臓の形”に似ている。
- 【できやすい部位】頬骨に沿う、目じりの下。左右対称。
- 【原因】女性ホルモンが影響と考えられている。
- 【好発年齢】30代40代に多い。症状があるのは50代後半まで。
- 【注意点】妊娠や出産をきっかけに、症状が現れる場合もあります。閉経後に症状が薄くなったり、なくなったりする傾向も。
後天性しみ:②老人性色素斑-茶褐色で丸いよくある「しみ」、顔以外にも。
一般的に認識されている「しみ」と言えば、この老人性色素斑。
- 【別名】日光黒子(にっこうこくし)
- 【しみの色・形】薄い茶色~濃い茶色、サイズも小さいもの~空豆くらいと色や大きさは様々。「しみ」の境界はハッキリ。
- 【できやすい部位】顔(頬、おでこ、口の周りなど)が多いが、首、胸元、腕、手の甲など紫外線が当たりやすい部位
- 【原因】加齢と紫外線
- 【好発年齢】40代以降に多いが、早ければ20代後半で発症する場合も。
- 【注意点】紫外線による光老化が原因なので、紫外線の強くなる夏は悪化する(濃くなる)場合があるため、要注意。また、この老人性色素斑の下に肝斑が隠れている場合も。
後天性しみ:③後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)-左右対称に青みのあるグレー褐色の「しみ」
皮膚の深いところにメラニンが存在するので、青あざのような青灰色をおびた独特な褐色をしている。ADMと略されることが多い(Acquired Dermal Melanocytosisの略)。
- 【別名】遅発性両側性大田母斑様色素斑(ちはつせいりょうがわせいおおたぼはんようしきそはん)
- 【しみの色・形】小さな斑状、青みがかった茶色。上にファンデーションを塗ると、紫やグレーのように見えることも。
- 【できやすい部位】左右対称・頬の上が多いが、目の下も。(クマのようにくすんで見える)
- 【原因】明確にはなっていないが、遺伝の関連性も指摘されています。
- 【好発年齢】20歳前後~30代前までが多い。
- 【注意点】肝斑に間違いやすいが、好発年齢・形・色に違いアリ。
後天性しみ:④炎症性色素斑-にきび跡など肌に残る赤茶色の一時的な「しみ」。
一時的な「しみ」で半年~1、2年で自然と薄くなっていくのが特徴。ただし、ニキビ跡などついつい触ってしまい、より大きな色素沈着として、再発させてしまうことも多い「しみ」。
- 【しみの色・形】赤や濃い茶色。にきび・やけど・怪我など、傷によってさまざま。
- 【できやすい部位】全身。にきび跡の場合、顔・胸元(デコルデ)・背中。
- 【原因】にきび・かぶれ・やけど・怪我などで肌が傷つき、炎症を起こすこと
- 【好発年齢】全年齢。にきび跡の場合は思春期以降。
- 【注意点】正常な肌再生(ターンオーバー)が行われていれば、次第に消えていく「しみ」。ただし、無防備に紫外線を浴び続けていると、“老人性色素斑”になりかねないため、要注意。
その他のしみ:摩擦黒皮症(まさつこくひしょう)-ナイロンタオル等の摩擦による深い「しみ」
長い間、繰り返し摩擦刺激を与えていたことによる色素沈着。
- 【別名】ナイロンタオル黒皮症、ナイロンタオル皮膚炎とも。
- 【しみの色・形】茶色~黒っぽい茶色。
- 【できやすい部位】首の後ろ・胸元(デコルデ)・背中の上の方。
- 【原因】ほとんどはナイロンタオルによる摩擦による色素沈着。ボディブラシ・あかすり、下着の締め付けなどでも発症する場合も。
- 【好発年齢】全年齢。
- 【注意点】摩擦刺激もチリが積もれば、深い「しみ」となり、改善しにくくなるため、綺麗好きの人は、特に要注意。
その他のしみ:光線性花弁状色素斑-強い日焼け後、肩や背中に多数できる「しみ」。
真夏の海水浴などで水疱になってしまう程、強い紫外線を浴びるとできます。
- 【しみの色・形】茶色~黒っぽい茶色。3mm~1cmのサイズの「しみ」がたくさんできる。境界がはっきり。
- 【できやすい部位】肩・背中の上の方。
- 【原因】白人や色白な人など、紫外線により皮膚が赤くなるタイプが、強い紫外線を浴びることで発症。
- 【好発年齢】20代~30代。
- 【注意点】「しみ」の量や濃さは、紫外線を浴びた量に比例するため、色白の人は、真夏の海水浴などアウトドアレジャーでは、無防備に日焼けしないよう注意が必要。
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