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2017年7月3日更新

メラニン=美肌の敵ではなかった!30代・40代女性が悩む「しみ」のしくみ

30代40代の7割が悩んでいる「しみ」は、過度の紫外線ダメージや加齢等で肌の新陳代謝(ターンオーバー)の乱れが原因となり、メラニン色素が蓄積している状態。しかし、メラニン色素は肌細胞を守る役目も!しみのしくみやメラニンについてご紹介します。
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太陽の光を浴びて、花がどんどん咲き誇る様を見ると、なんだか心が躍りますよね。

日差しが気持ちいい♪と思いながらも、昔ほど能天気に「太陽」を満喫できなくなってくるのが、30代40代の辛いところ。

暖かくなると、気になり出す”紫外線””しみ”

曇りの日でも紫外線が降り注いでいることは有名ですが、気象庁によると、紫外線量はまだ肌寒い2月頃から急激に増え、10月あたりまでは比較的多く降り注いでいます。

(出典)東京のUVインデックス2016|気象庁
こちらのページでは、都道府県の主要都市の平均UVインデックス値が確認できます。

また、天気別の紫外線量を見てみても、曇りでも薄日が差す時(薄曇り)には晴天時の約80~90%、曇りで約60%、雨でも約30%も降り注いでいるのです。

仕事・育児・プライベートに忙しいからこそ、紫外線量がピークになる前の今、「しみ」のしくみやメラニンとの関係について、今一度しっかり確認しましょう!

1.誰もが一度は通る道!?「しみ」という老化現象

「しみ」とは、地肌より濃く見える部分。
過剰に生成されたメラニン色素が排出されず、蓄積して色素沈着を起こしている状態です。

そんな「しみ」は、30代40代女性の約7割が悩んでいる、肌トラブル第一位。

30代に入ったら、いつの間にかできている「しみ」。

たとえ、「しみ」が小さくとも、見つけてしまっただけで、一気に気分が下がってしまう人も多いでしょう。
「しみ」がきっかけで、鏡を見ることが嫌になり、メンタルバランスを崩してしまう人も中にはいるのです。

プラス13歳!?老け顔の原因となる「しみ」

ゴミがついていると思って、必死にぬぐっても取れず、「しみ」だと分かり、ショックを受ける人も少なくありません。

また、あるアンケート調査で、男性から見ると「しみ」がある女性は“13歳も老けて見える”という衝撃の結果もあり、男女問わず、「しみ=老化現象」という認識が浸透しています。

近頃耳にする「人は見た目が100%」なんて言葉も、全く的外れではないかもしれません。

”光老化”は、「しみ」を引き起こす。

「しみ」は、年齢を重ねることによって自然に生じる”生理的老化”1ではありません。

米国皮膚科学会によると、肌に現れる老化現象のうち、約80%が光老化によるものと報告され、「しみ」は、紫外線による慢性障害の結果(光老化)として、現れているのです。

しかし、健康維持に必要なビタミンDを生成することができる”日光浴”は、日常生活において、とても大事な意味を持っています。
とはいえ、ビタミンD生成に必要な日光浴は「一日5分~数十分」なので、無防備に長時間紫外線を浴びないように、注意を図る必要があります。
(※場所や季節によって、ビタミンD生成に必要な時間は、若干異なります。)

1 生理的老化:加齢のみの影響によって、生体に起こる変化。身体を構成する細胞の減少により、皮膚や筋肉、内臓などの機能が低下する。

2.「しみ」ができるしくみ-肌の色とメラニン色素の関係

一般的に「しみ=メラニン色素」のイメージがあるので、”メラニン色素は、美肌の敵”と思われがちです。
しかし、メラニンは“悪“どころか、私たちの肌にとって、とても重要な役割を持っているのです。

人種によって違う肌や髪の色は、2種類のメラニン色素のバランスで決まる。

メラニン色素とは、髪や肌の色などを作る色素のことで、黒色メラニン肌色メラニンの2種類があります。

  • 黒色メラニン(ユーメラニン)
    -日本人を含む有色人種(白人以外)に多い。
    -茶系~黒系メラニン色素で、紫外線から肌を守る役割がある。
    -日焼けをすると、肌が褐色になるのは、この黒色メラニンが増えるため。
  • 肌色メラニン(フェオメラニン)
    -白人に多い。
    -赤系~黄色系メラニン色素で、白い肌を引き出す役割。
    日に焼けても、黒くならず真っ赤になるタイプの人。
    紫外線ダメージを強く受けやすい。

日本人を含む黄色人種は、黒色メラニンと肌色メラニンの混合タイプとされ、紫外線を浴びることによって、肌色が大きく変化する特徴を持っています。

「しみ」ができるしくみ-正常な肌再生との違い

(図)正しい肌再生(①~③)と肌再生サイクル(④)が狂った場合

  1. 紫外線が肌に当たると、肌の表皮2の一番底にある”メラノサイト細胞”から”メラニン色素”(黒色メラニン)が大量に生成されます。
  2. 生成された”メラニン色素”は、肌細胞に入り込み、紫外線を吸収することで肌細胞内の核(DNA)を守る役目をします。
  3. 紫外線刺激がなくなると、メラノサイト細胞からのメラニン色素の大量生成は落ち着き、新陳代謝と共にメラニン色素は”垢”となって、剥がれ落ちていきます。

ここまでが、正常な肌再生サイクルです。

しかし、紫外線を長時間浴びつづけたり、肌再生のサイクルが乱れると……

  1. メラニン色素の生成と排出のバランスが崩れ、メラニン色素が肌に蓄積してしまいます。
    その結果、黒色メラニンの色素である茶系~黒系の色素沈着が「しみ」となって、目に見える形で現れてしまうのです。

2 表皮:肌(皮膚)の一番外にある厚さ0.2ミリほどの膜。外部からの刺激・菌の侵入を防御したり、体内部の水分の蒸散を防ぐバリアの役割

肌再生(ターンオーバー)は、加齢とともに遅くなる

「(紫外線刺激)→メラニン大量生成して核を守る→(刺激が落ち着くとメラニン生成も落ち着く)→新陳代謝によって剥がれ落ちる」という一連のサイクルが、肌の中では日常的に繰り返されています。

このような肌再生サイクルは、”ターンオーバー”とも呼ばれ、一般的に28日前後で新しく生まれ変わるとされています。

しかし、加齢により新陳代謝も衰えてくるため、ターンオーバーにかかる時間も30代では約40日40代では約50日と次第に時間がかかるようになっていくことが分かっています。

色白な人ほど、「しみ」に要注意。

「色白は七難隠す」ということわざもあるように、女性の白い肌への憧れは、いつの時代もあるものです。

一見すると、色白な人は日焼けをしても黒くならずに赤くなるので、紫外線ダメージは少なく見えます。
しかし、実際は「黒色メラニンが少ない=肌細胞を守る力が弱い」ので、紫外線によるダメージを受けやすかったのです。

また、色白の人の中には、健康的に見える小麦色の肌がうらやましく感じた(感じる)時期もあったかもしれませんが、そういったことからも、色黒な人に比べて、色白な人は皮膚がんリスクも高い傾向があります。
あまり紫外線ダメージを受けないように注意しましょう。

前述した通り、「しみ」は老け顔に見える原因の一つ。
加齢による新陳代謝の衰えは避けられませんが、少しでも綺麗な自分でいるために、紫外線ダメージを予防することが大切です。
日頃から無防備な日焼けには、注意したいですね!

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