2016年9月12日更新

梅毒のブライダルチェックは婦人科へ!血液検査から梅毒感染を知りましょう

ブライダルチェックは将来結婚や出産を考えている方にぜひ行って頂きたい婦人科検診です。自身の身体の状態が、パートナーや子供の健康にも大きく影響してきます。性行為感染症の代表格である梅毒は血液検査が有効です。2種類の血液検査を駆使しましょう。
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1. 結婚前の婦人科検診。ブライダルチェックとは?

ブライダルチェックとは、一般に結婚前の女性を対象とした婦人科検診のことを指します。

パートナーとの性交渉や、妊娠、出産のことを考えるときに自身が健康な身体かどうか、ちゃんと子供を授かれるかどうか確認したいと思う気持ちは誰にだってあると思います。

ブライダルチェックは、HIV(エイズ)や梅毒などの感染症や、卵巣腫瘍や子宮頸がんといった妊娠の成否に影響を与える病気があるかどうかチェックします。

感染症の中でも、性行為(セックス)で感染する病気を性行為感染症(STD/STI)と呼びます。

淋病やクラミジアなどがある性行為感染症ですが、その中でも梅毒は男女ともに初期症状や自覚症状が見られない「無症候性梅毒」と呼ばれるタイプが存在します。

感染に気付かないまま結婚生活をスタートさせてしまうと、知らない内にパートナーに梅毒などの性行為感染症をうつしてしまう恐れがあります。

また、梅毒は母子感染の可能性のある感染症です。妊娠や出産を考えている方はブライダルチェックを受けた方が望ましいでしょう。

梅毒の感染を確認するには血液検査が必要になります。

これが梅毒の感染を引き起こす細菌、梅毒トレポネーマです。らせんの細い糸状の形をしており、青い色彩を放つ特徴が知られています。

引用元:国立感染症研究所-梅毒とは

2. 梅毒の血液検査方法、STS法とTP法とその判別方法

梅毒に感染しているか調べる血液検査法には、STS法とTP法の2種類があります。

どちらか一方を受診するのではなく、STS法とTP法の両方を組み合わせた結果から、梅毒の感染や感染の進行度合いを測定します。

STS法(梅毒脂質抗体検出法)

梅毒に感染すると、梅毒の原因であるTP菌の体組織である脂質抗原に対する抗体(リン脂質抗体)が体内で作られます。その抗体を検出する方法がSTS法です。

STS法の種類

STS法には、RPRカードテスト、ガラス板法、凝集法があります。現在では、RPRカードテストが主流となっています。

STS法のメリット

梅毒に感染してから2週間から4週間で、リン脂質抗体が血液中に表れます。ですので、比較的早い段階で反応が分かるため、早期診断が可能な特徴から、スクリーニング検査(ふるい分け試験)に用いられます。

また、リン脂質抗体は治療とともに低下していく傾向があるので、治癒判定の目安にも用いることが出来ます。

STS法のデメリット

リン脂質抗体は梅毒の感染とは直接の関係はありません。

なので、梅毒に感染していない場合でもSTS法で陽性反応(このような反応を偽陽性反応と呼びます)が出ることがあります。

TP法(トレポネーマ・パリダム抗体検出法)

梅毒に感染すると、脂質抗原に対する抗体とは別に、TP菌体成分に対する特異的抗体(TP抗体)が作られます。

その抗体を検出する方法がTP法です。

TP法の種類

TPHA法やTPI法、TPLA法、FTA-ABS法があります。

TP法のメリット

TP菌体成分の抗体を用いるため、STS法に比べて偽陽性反応が出にくくなっています。

TP法のデメリット

TP抗体を識別できるようになるためには、梅毒に感染してから4週間から6週間かかるといわれています。ですので、早期発見には適していません。

また、一度陽性反応が表れた場合、治療した後でも陽性反応が続いてしまうので、治癒判定にも適していません。

STS法とTP法の組み合わせによる梅毒感染の目安

 STS法  TP法 診断結果の解釈 治療の必要性
A 梅毒感染なし なし
B-1 + STS法の偽陽性反応 なし
B-2 + 梅毒感染の初期段階 あり
C-1 + + 梅毒感染 あり
C-2 + + 梅毒感染後のTP抗体保有者 なし
D + 梅毒感染後のTP抗体保有者 なし

+は陽性反応、-は陰性反応を表しています。

A~Dは便宜上区別するためにつけたものなので、医学的な根拠はありません。

また、解釈はあくまで一例ですので、それ以外の症状が表れる可能性もあります。

参照:梅毒血清検査で異常があるといわれたら-検査結果でわかること 24

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