2016年9月7日更新

生暖かい刺身や漬け物は腸炎ビブリオによる食中毒の恐れあり。注意点と対処法、治療法

腸炎ビブリオは少なくとも9月末までは注意しなければいけないメジャーな食中毒原因の一つです。保存状態がずさんな刺身や漬け物は腸炎ビブリオにとって格好の繁殖の場になってしまいます。低温保存や真水による洗浄を徹底することで発症を回避しましょう。
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1. 腸炎ビブリオ食中毒は9月いっぱいまで危険の見込み、食の防人(さきもり)達も気を付けて!

腸炎ビブリオ菌の特徴や話題のニュースはこちらの記事をご覧ください。

石川県七尾市の高級旅館加賀屋で発生した食中毒「腸炎ビブリオ」は日本生まれだった!

暑さもだんだんと収まりを見せ始め、食べ物の美味しい秋の季節が近づいてきました。

しかし、9月はまだまだ食中毒には気を付けなければいけない時期です。

ご家庭で料理される方や、飲食店やスーパーなどは食材や食品の保存や管理、調理には一層気を配る必要があります。

それぞれの食中毒の原因となる細菌のことを知って、健康を守っていきましょう。

今回は、腸炎ビブリオ食中毒についてお伝えします。

2. 腸炎ビブリオ食中毒の発生源は海の幸!漬け物にも要注意!?

腸炎ビブリオは海水や海中の泥の中に常にいる細菌です。

7月から9月の夏場にかけて大量に増殖します。気温が15度以上、海水温が20度以上の場合が大まかな目安ですが、腸炎ビブリオが最も増殖に快適な温度といえるでしょう。

もし腸炎ビブリオの気持ちを理解したいのなら、温水プールに入った快適さを思い出してください。

 

注意すべき食材は生暖かい魚介類

注意するのは増殖の条件に適した海で獲れた海産物(魚介類)です。

原因となる食品については、イカや貝類が多いと言われていますが、その他ほとんどの魚介類が対象になります。

内臓やエラに腸炎ビブリオ菌が付着した状態で、洗わないまま数時間放置すると、あっという間に感染危険域まで細菌が増殖してしまいます。

無人島生活にチャレンジする番組で、食中毒が発生しないのは偶然と番組スタッフの努力に支えられているといっても過言ではないでしょう。

「とったどーっ!!」は彼一人だけの力ではないのです。

腸炎ビブリオ食中毒に注意する料理として、刺身などの生食の他にも、漬け物が挙げられます。

通常、微生物は塩分濃度が高いと繁殖が進行しません。

しかし、何事にも例外があるように、「好塩菌」とよばれる特徴をもった微生物は、温度などの環境が整っていれば塩分濃度が高い状態でも繁殖できる特徴があります。

代表的な細菌は腸炎ビブリオ、ブドウ球菌、ボツリヌス菌などです。

実際に、1984年好塩菌の特徴を持った細菌のボツリヌス菌が、からしレンコン業界に大打撃を与えました。

参照:からしれんこんによるボツリヌス中毒事件の概要-国立感染症研究所感染症情報センター

漬け物の状態にしても、まずは元となる魚介類の洗浄がしっかりと行われているか、また保存状態は冷蔵であったかを確認しなければいけません。

他にも、皮膚の傷口から侵入する可能性もあるので、ケガをそのままにして海水浴や海岸で遊ぶことは控えましょう。

3. 腸炎ビブリオの症状と治療法

腸炎ビブリオ食中毒の症状は強烈な下痢と腹痛!

腸炎ビブリオ食中毒は、6時間から12時間後の潜伏期間を経て発症します。

主な症状は激しい腹痛を伴う下痢です。さしこむような激痛に襲われるため、脱水症状になる可能性も考えられます。

他にも嘔吐や、高熱ではない発熱(ぼうっとする感じ)が起こります。

また、幼児や高齢者など免疫が低下している患者の場合、腸炎ビブリオの持つ毒素の影響で死亡する可能性もあるので速やかに医療機関を受診しましょう。

腸炎ビブリオ食中毒は数日で収まる!下痢止めは使用しないで!

腸炎ビブリオ食中毒は、通常2~3日で収まります。自宅で安静にするのが第一です。

また、抗生物質を投与される場合は、ニューキノロン系やホスホマイシン系の薬品が有効であると考えられています。

注意する点は、激しい下痢を止めるために止瀉薬(下痢止め薬)を使用しないことです。体外への菌の排出を妨げる形になるので、控えた方が良いでしょう。

4. 腸炎ビブリオ食中毒の予防法は当たり前だけど大切なこと!きっちりと守りましょう!

他の食中毒の予防とも重なることは多いですが、何より大切なのは「汚染された食べ物を口にしないこと」です。

汚染を見分けるポイントは、調理方法や保存方法、季節に注意することが大切です。

腸炎ビブリオ食中毒の場合、魚をしっかりと加熱することでリスクを排除することが出来ます。もし刺身の場合、特に夏場ですが、保存方法が常温だと汚染されている恐れがあります。

5度以下の低温保存がされていることがベストです。

 

しっかり真水で洗浄されている魚や殺菌された調理器具を使っていることも注意の対象になります。

お店や旅館で出された料理の場合、行儀は悪いですがこれらのことを確かめることが大切です。

食中毒にも気を付けながら、美味しい海鮮料理を味わいたいですね。

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